文献詳細
実践・病院のマネージメント・5
文献概要
前号では,病院における診療と経営は一体であり,両者の関係はより一層密接になることを述べた.また,連載第3回(5月号)でも示したように,本院第2期の一般救急医療への展開および第3期の特殊専門の救急医療への浸透の過程では,戦略計画とそれに基づく戦術を展開していくなかでセンター方式を採用し,busi-ness unitとして各センターを運営していったことを示した.本院が採用してきたセンター方式では,busi-ness unitとしての独立性は各センターごとに異なっているが,診療内容的には臓器別または機能別に運営されてきた.この方式は一般企業におけるproduct market strategy(PMS,製品市場戦略)の概念に近く,一般企業におけるPMSの病院への応用と考えてもよい.
なお,PMSを考えるとき,Prod-uctとは正に商品であり,これを病院に置き換えて考えれば患者となるが,商品は物であり,一方,患者は人間である.病院のマネージメントでは,対象が人間であるという大前提を決して忘れてはならないが,現在,企業で採用されているPMSの考え方と手法は病院経営に多くのことを示唆していると思う.そこで本稿では,企業におけるPMSについて述べ,その病院への応用について考えてみたい.
なお,PMSを考えるとき,Prod-uctとは正に商品であり,これを病院に置き換えて考えれば患者となるが,商品は物であり,一方,患者は人間である.病院のマネージメントでは,対象が人間であるという大前提を決して忘れてはならないが,現在,企業で採用されているPMSの考え方と手法は病院経営に多くのことを示唆していると思う.そこで本稿では,企業におけるPMSについて述べ,その病院への応用について考えてみたい.
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