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検体検査のテクノロジーアセスメント(下)
著者: 厚生行政研究会
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ページ範囲:P.360 - P.361
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最近,医療の診断技術,治療技術を評価する方法の一つとしてR-O-C曲線というものが注目されるようになってきた.R-O-C曲線は,第二次大戦中に開発されたレーダーの測定能力を評価するためのものであるが,ミシガン大学のラステッドがこの理論を医療へ応用し,医学の診断過程の評価に使用できるようにした.今回はこのR-O-C曲線を用いて,検体検査に用いる体外診断薬の評価について検討してみる.
先月号で用いた心筋梗塞の疑いでCCUに入院した患者の血清CK値の分布(図1)を,CK値をきびしい条件からゆるい条件まで変化させ,その2分割点における感受度と特異度を計算すると表1になる.感受度を縦軸,特異度を横軸にとった測定能力図に表1の値を入れると図2のような線を描くことができる.こうして描いた曲線がR-O-C曲線である(図3).
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