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時評
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いささか旧聞になるが,国民医療総合対策本部「中間報告」の「大学病院における医療と研修の見直し」は,国公立私立を問わず全国の医学部から猛反対を受けた.厚生省にとっては医療費消費の総元締めと考えている大学病院に,診療報酬での制御と医学教育の上での批判をしたかったのであろう.確かに大学病院の医療,教育に対する「中間報告」の指摘は医科大学にとって耳の痛いことであった.いわく,「教育,研究,診療が混然一体となって実施されている」,「研究優位の姿勢からくる過度の専門指向や検査指向型の診療傾向」など,大学関係者には気に触る分だけ当を得ていたとも言うべきである.
これに対し,大学側は病院の最終医療機関としての役割,医の倫理,専門的医療の重要性,医師教育機関としての役割など,建前の論理に終始して押し切り,結局,大学病院の紹介外来制の一部導入という影響のない形に落ち着いた.しかし,指摘されたような問題がなくなったわけではない.
これに対し,大学側は病院の最終医療機関としての役割,医の倫理,専門的医療の重要性,医師教育機関としての役割など,建前の論理に終始して押し切り,結局,大学病院の紹介外来制の一部導入という影響のない形に落ち着いた.しかし,指摘されたような問題がなくなったわけではない.
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