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味わいエッセー 出会い
56歳からのファーブル
著者: 小林司1
所属機関: 1上智大学カウンセリング研究所
ページ範囲:P.868 - P.868
文献購入ページに移動 フランスの自然観察者・昆虫学者であったジャン・アンリ・ファーブルについて,その晩年の弟子であったG.V.ルグロが書いた「ファーブルの生涯」(ちくま文庫,1988)を読む機会があった.
有名な「昆虫記」を読んではいたものの,その著者についてはほとんど知らなかったので,驚くことがたくさんあった.そのうちでも一番感動させられたのは,彼があの「昆虫記」を書いたのが,56歳から87歳までの,晩年の30年だったということだ.それでは56歳になるまで,彼はいったい何をしていたのだろうか.ひたすらお金を貯めていたのだ.こう書くと,守銭奴のように思われるかもしれないが,そうではない.
有名な「昆虫記」を読んではいたものの,その著者についてはほとんど知らなかったので,驚くことがたくさんあった.そのうちでも一番感動させられたのは,彼があの「昆虫記」を書いたのが,56歳から87歳までの,晩年の30年だったということだ.それでは56歳になるまで,彼はいったい何をしていたのだろうか.ひたすらお金を貯めていたのだ.こう書くと,守銭奴のように思われるかもしれないが,そうではない.
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