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アメリカの医療費統計②
著者: 新村和哉1
所属機関: 1厚生省健康政策局総務課
ページ範囲:P.350 - P.352
文献購入ページに移動1.高い入院医療費
1986年におけるアメリカの入院医療費の総額は約1,409億ドル(1ドル=140円として約19兆7,300億円)である.同年における日本の国民医療費は,入院,入院外,歯科,薬局調剤を合わせた総額で17兆690億円であり,アメリカの入院医療費だけで日本の国民医療費全体を上回っていることになる.日本の入院医療費は,同年において7兆4,838億円であり,アメリカの入院医療費はこの約2.6倍である.
もっとも,日本とアメリカの入院医療費はその範囲が異なるため,比較には注意を要する.第一に,アメリカの入院医療費はホスピタルフィーのみであり,ドクターフィーを含んでいない.日本ではこの二者が分かれていないため,医師の取り分も入院医療費に含まれている.第二に,アメリカの入院医療費は急性病院のそれであり,慢性病院やナーシングホームの費用は含まれていない.いっぽう,日本の病院は長期入院患者を多く抱えており,そのケアに要する費用も入院医療費として含まれている.
1986年におけるアメリカの入院医療費の総額は約1,409億ドル(1ドル=140円として約19兆7,300億円)である.同年における日本の国民医療費は,入院,入院外,歯科,薬局調剤を合わせた総額で17兆690億円であり,アメリカの入院医療費だけで日本の国民医療費全体を上回っていることになる.日本の入院医療費は,同年において7兆4,838億円であり,アメリカの入院医療費はこの約2.6倍である.
もっとも,日本とアメリカの入院医療費はその範囲が異なるため,比較には注意を要する.第一に,アメリカの入院医療費はホスピタルフィーのみであり,ドクターフィーを含んでいない.日本ではこの二者が分かれていないため,医師の取り分も入院医療費に含まれている.第二に,アメリカの入院医療費は急性病院のそれであり,慢性病院やナーシングホームの費用は含まれていない.いっぽう,日本の病院は長期入院患者を多く抱えており,そのケアに要する費用も入院医療費として含まれている.
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