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特集 診療報酬請求もれゼロ作戦
請求もれ発見法—わが病院ではこうしている
著者: 大西正利1 時任純孝2 加藤昭3 石坂恵介4 松下雅人5 桑原好雄6 佐々木八重子7 田中豊8 中村厚夫9 村上啓二10 野口照義10 大江唯之11
所属機関: 1河北総合病院医事課 2鹿児島市立病院 3北里大学東病院事務部医療課 4国家公務員等共済組合連合会虎の門病院医事課 5医療法人橘会東住吉病院医事課 6特定医療法人協和会総合加納病院事務局 7特定医療法人協和会総合加納病院・医療相談室 8千葉県救急医療センター 9千葉県救急医療センター事務局 10千葉県救急医療センター医事課 11北出胃腸病院
ページ範囲:P.485 - P.500
文献購入ページに移動請求もれの実態調査という意味からは,請求終了の形態であるレセプトと請求発生源であるカルテなり伝票との突き合わせがまず考えられる.この方法は基本的な調査という意味からは地味で根気が要る作業ではあるが,その派手さの無い分だけ確実な方法と言える.しかしながらそこから浮かび上がってくる実態は,つまりカルテそのものの記載不備なり伝票そのものの設計ミスであったり項口設定ミスであることが往々にしてある.とはいえこの調査は決して無駄ではなく,カルテというものがもともと極めて記載不備であることを理解し,またいくら作成当初は用意周到と思われた伝票であっても見直しすることによりまだまだ不備であったことに気がつく.これらの発見を再認識するという意味からは有効な方法であると言える.
カルテの記載が不備である可能性が高く,伝票そのものにも欠陥があるとするなら,表題でいう「請求もれゼロ作戦」の展開のためには,それ以前の状態にまで立ち返るということになる.すなわち診療報酬の源である診療そのものの実態、に迫ってみるということである.
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