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わが病院の患者サービス
大阪労災病院
著者: 伊藤篤1
所属機関: 1大阪労災病院
ページ範囲:P.514 - P.515
文献購入ページに移動医療は医科学を技術とするが,患者に対するおもいやりの心が根底になければならない.
本院の開設は昭和37年4月,当時にしては斬新な,冷暖房完備された500床の病院としてスタートしたが,昭和50年半ばになってこの周辺は一変した.堺泉北臨海工業地帯の造設を始めとして,阪神高速道路,中央環状線と主幹道路の完成,地下鉄線中百舌鳥開通,更には平成5年泉南沖国際新空港開設が予定されており,この地域のめまぐるしい変遷は,地域医療の意識変革をも余儀なくさせた.堺市の人口80数万を含め,大和川以南の大阪南部300万人の医療拠点としての気運がたかまってきたのである.当時の第3代塩田憲三院長はそれをいちはやく察知され,手狭になった外来ならびに給食部門,更には老朽化した手術棟の改築,増加の一途を辿る心疾患などへの対応をはかるべくCCUまたICUの設置など,昭和59年来5カ年計画として増改築を意図された.そして平成元年762床が完成,南大阪地区における医療センターとしてのニーズに応えた施設に生まれ変わった.
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