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文献詳細

雑誌文献

病院49巻8号

1990年08月発行

厚生行政を読む

新医療技術の臨床適用

著者: 厚生行政研究会

ページ範囲:P.714 - P.715

文献概要

はじめに
 最近,肝臓移植を始めとした新しい医療技術の臨床適用が盛んになってきているようである.医療技術が進歩すること自体は,基本的には歓迎すべきことであろうが,新しい医療技術にはそれが未開拓分野であればあるほど,新たな医療被害を生み出す可能性も内在していることを銘記しておくべきであろう.医薬品の場合は,サリドマイド事件以来,有効性と同時に安全性についても関心が向けられるようになってきたが,医療技術の場合は有効性が高ければ良しとされる傾向もあり,有効性よりも危険性の方が大きい医療技術が登場してきても気づかれにくい状況にある.医療用医薬品も医療技術もその目的とするところは同じであるのに,異なった考え方で臨床適用がなされているのである.これは是認してよい現状なのであろうか.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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