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文献詳細

雑誌文献

病院49巻9号

1990年09月発行

文献概要

特集 「高機能病院」の目指す道

「高機能病院」と患者の流れ

著者: 大道久1

所属機関: 1日本大学医学部病院管理学

ページ範囲:P.750 - P.754

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はじめに
 患者のいわゆる大病院志向が指摘されて久しい.事実,東京都内の大学病院には,1日4千人を越える外来患者が受診することが珍しくない場合があるという.これ程でないにしても,地域の基幹的病院に,より多くの患者が殺到する傾向は年々強くなっており,診療所の開業医師とこれらの病院との関係は,相互の機能の連係と分担が叫ばれながら,実際の患者の流れは一向に変っていないように見える.
 一方,制度としての医療施設の体系的区分の方向付けは,医療法の改正法案として,その概略が明らかになってきている.それによれば,従来の病院を,高次の機能を担うべき特定機能病院と一般病院に区分し,さらに長期療養を目的とした療養型の病床群を設定するという.高齢化による医療ニーズの構造的な変化を受けた療養型病床については,一応の必然性を認め得るものの,病院の高機能部分を制度的に区分することの意味合いについては,十分な論議が必要であろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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