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文献詳細

雑誌文献

病院50巻10号

1991年10月発行

文献概要

主張

地域格差と社会保険制度

著者:

所属機関:

ページ範囲:P.825 - P.825

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 近年「豊かさとは何か」ということがよく話題になる.日本開発銀行設備投資研究所から「東京が豊かで地方が貧しいか—“豊かさの指数”の“地域カルテ”で地域格差の診断」という論文が出されているが,これは特に日本国内での地域間の社会水準の違いについて述べられたものである.豊かさの指標としては,①所得のゆとり,②時間のゆとり,空間のゆとり,④文教・余暇,⑤安心・安全,の5つの要素があげられ,それぞれの要素のなかでさらに細かに指標が設定されている.たとえば安心・安全の指標として,「安心」で医療の充実度,「安全」で災害や犯罪の発生頻度を比較している.
 総合的評価でみると第1位は東京であり,以下,第2位富山,第3位香川,最下位からは沖縄,青森,長崎の順となっている.首都圏3県すなわち神奈川,埼玉,千葉の豊かさは第34位で中の下に位置している.第1位の東京の人々の暮しをイメージすると,「高所得で時間のゆとりがあり,社会資本に恵まれ,大変活発な余暇活動を楽しんでいる.医療も一応の水準にあるが,犯罪・災害など安全面は芳しくなく,住宅は最悪」ということだそうである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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