文献詳細
文献概要
実践・病院のマネージメント・12
医療の質とセグメンテーション
著者: 井手道雄1
所属機関: 1聖マリア病院
ページ範囲:P.883 - P.886
文献購入ページに移動 前回はマーケティングを進めていく上で重要な〈ニーズとウォンツ〉(1991年5月号)について述べた.そこでは本院での人間ドックの再建を例示し,マーケティング・マネージメントを進めて行く上での一方法を示した.
マーケティングの考え方の基本は消費者—病院の場合は患者—志向であるが,病院でマーケティングを推進していく上で大切なことはあくまでもその病院が提供する医療サービスの質である.その向上を放棄して,単にアメニティだけを強調しても薄っぺらで中身の無いものとなり,真の力とはなり得ないし,このような経営戦術は長期には継続し得ない.また,病院の医療の質を向上させると言っても,我が国の病院が全ての分野で,しかも,同等のレベルで向上することは不可能であり,限られた医療資源の有効利用上からも無駄である.
マーケティングの考え方の基本は消費者—病院の場合は患者—志向であるが,病院でマーケティングを推進していく上で大切なことはあくまでもその病院が提供する医療サービスの質である.その向上を放棄して,単にアメニティだけを強調しても薄っぺらで中身の無いものとなり,真の力とはなり得ないし,このような経営戦術は長期には継続し得ない.また,病院の医療の質を向上させると言っても,我が国の病院が全ての分野で,しかも,同等のレベルで向上することは不可能であり,限られた医療資源の有効利用上からも無駄である.
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