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増刊号 日本の病院建築 国公立的病院の建築
国立基幹病院3題
著者: 辻吉隆1 小塚良雄1 冨澤展一1 青島弾1
所属機関: 1厚生省保健医療局整備課
ページ範囲:P.85 - P.91
文献購入ページに移動終戦直後全国が焼土化したため,医療施設は著しく不足し,厚生省は日本医療団の施設や軍事医療施設を転換し,国の医療施設として開設,量的確保に努めた.これが,現在の国立病院・療養所の始まりである.昭和26年の時点では全国病床数の約30%を国立病院・療養所が占め,地域医療の確保,結核の撲滅などに大きく貢献した.
当時の施設は,旧陸海軍の兵舎や戦時中の臨時構築物が大半であった.そこで昭和20年代の後半より,全国主要都市の10施設を選び“基幹施設”として,鉄筋コンクリート造による施設不燃化整備に着手した.施設規模は40m2/床前後を有し,当時としては大規模な施設であり,他の医療機関の規模拡充のために寄与したところは大きいと考えられる.
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