icon fsr

文献詳細

雑誌文献

病院50巻5号

1991年05月発行

文献概要

特集 看護と介護—共存の道

看護と介護—つきそい制度とケア強化病棟

著者: 吉岡充1 田中とも江1

所属機関: 1上川病院

ページ範囲:P.392 - P.394

文献購入ページに移動
つきそい制度の見直し
 看護という行為(ナーシング)は,看護と介護の両方の行為を意味しており,この両方の行為も明確に分けられるわけではない.看護婦が両方を行うことも全く問題ないわけである.しかし,看護婦の需給関係の現実と,おそらくは経済的効率も考えて,図のような,看護婦でなくてはしてはいけない業務が少ない病棟,すなわち,慢性疾患の患者さんの多い病院・病棟では,ライセンスのない職種の人達の助けを求め,人手と看視の目を増やした方が良いのではないかという1つの現実的な判断から,特例許可老人病棟がうまれてきたのであろう.
 これ以前にも,福祉の分野において,例えば終生入所型の特別養護老人ホームでは,少数の看護婦と,多数の寮母という組み合わせのスタイルはあったわけである.また,基準看護というシステムにおいては,正看,准看,無資格者の比率が5:3:2,4:4:2という特例が存在していることも現実である.介護を主とする役割の職種は,福祉の分野にも,医療の現場にも存在し,十分にその機能を果たしてきていたわけである.もちろん,多くの問題が存在している.教育の問題,待遇も含めた資格やモラールの問題.このあたりが,整理されないまま,老健法成立の際に,特例許可老人病院の中に,介護員の導入が行われてきたわけである.この情況の中に,病院の組織に属していない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら