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文献詳細

雑誌文献

病院50巻5号

1991年05月発行

文献概要

特集 看護と介護—共存の道

在宅ケアでの看護と介護

著者: 関寛之1

所属機関: 1国立霞ヶ浦病院整形外科

ページ範囲:P.400 - P.403

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 高齢化社会をむかえ,医療対象は急性回復型から慢性終末型の疾病に,その比重が急激に変化しつつある.急性回復型の疾病ではキュアが効率的に行われれば,医療はその段階で完結し,ケアはキュアの補助的な役割りを果たすだけでも問題は少なかった.
 しかし,回復が期待できない合併症や後遺症をかかえる高齢者,病期の進んだいわゆる難病,悪性腫瘍の末期など慢性終末型の疾病に対してはキュア主導の従来の医療システムでは適切な医療サービスを提供することができないことがある.このため病院での治療が終わると,残った障害に対するケアについての計画も立てずに在宅に返したりすることがおこり,これが医療に対する不信感を醸成する一因になっていることは否めない.また,医療サイドには,身体の障害で在宅生活が営めない者は入院すればなんとかしてくれるはずという,病院を都合のよいブラックボックスと考えている社会常識に対する抵抗感は大きい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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