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雑誌目次

雑誌文献

病院50巻6号

1991年06月発行

雑誌目次

特集 病院医療の質の改善

医療の質の評価をめぐって

著者: 伊賀六一

ページ範囲:P.458 - P.462

はじめに
 「医療の質」を問う場合,医療に従事しているものの立場に相違はあっても,現代の医療が問われている「良い医療とは何か」という基本的な問題点についての認識が必要であろう.臨床体系に関して言えば,高度に専門分化する医療を人のクオリティ・オブ・ライフの観点に立って具現する臨床の価値観,すなわち臨床の質の問題である.
 その意味で臨床の質の基本として「臨床の場における倫理性の確保」「臨床の質の専門性と総合性,安全性,効率性の追求」「院内外,あるいは患者との連携の在り方」「質の向上を図る臨床と直結した研修・研究の在り方」などが重要な課題と考える.

看護評価の実践

著者: 沖西喜代美

ページ範囲:P.463 - P.469

はじめに
 厚生年金病院における看護評価は,医療の質の保証(Quality Assur-ance=QA)を目指す一環として,まず看護の質の向上を図ることを目的として,昭和53年より着手し現在に至っている.当初は,看護の質をいかにして測定するかという大きな課題に対して,しばし躊躇し,その研究の過程においても試行錯誤の繰り返しであった.
 私たちが実施している看護評価は,患者の入院から退院に至るまでの過程で行われた看護を,看護記録を通して評価するものである.つまり,退院後の病歴を遡及的に評価して,提供された看護の質を測定するという方法を用いている.

病院医療の質の改善における病理部門の役割

著者: 石河利隆

ページ範囲:P.470 - P.474

はじめに
 日本医師会の病院機能評価検討委員会の中間報告1)によると,機能評価の実施体制を整備するためには,学術性,中立性を保持した第三者評価方式を取り入れる必要があることを強調している.事実,「病院機能評価マニュアル」2)を通覧しても,客観的評価方式とは言い難く,このマニュアルが現実の問題として,医療の質を高めるためにどの程度の効果を挙げることができるのか,いささか不安を感じざるをえない.
 筆者は30数年にわたって,病院病理医の道を歩んできたが,病院医療の質を改善する担い手として,病理部門はきわめて重要な役割を演じていることを実感している.病理部門は中央科として,すべての診療科に公平に対応し,生検・手術症例や剖検症例に関する臨床病理討議会等を通じて,まさにpeer review同僚審査の主役を果している.病院における病理部門を客観的に評価する基準を整備し,そのシステム化を推進することにより,病理部門を強化することこそ医療改善の現実的近道であることを強調したい.

医療の質の評価の手法を探る—「東京都私立病院会JCAHO研究会」の試み

著者: 郡司篤晃 ,   丸山夕香里

ページ範囲:P.475 - P.479

医療の質の評価の必要性
 近年我が国においても医療の質を保証する明確なシステムの必要性に対する認識が急速に高まってきた.そのためには医療の質を評価する手法の開発が前提となる.このような要求の高まりは以下のような理由で必然的なものであり,したがって今後も一層の高まりが予想されることから,十分な対応が必要である.
 近年の医学・医療技術の発達は人類に対して多くの福利をもたらした.しかし,一方旧来にくらべて大型の施設・設備と組織を必要とするようになり,そこで行われる診断や治療のプロセスもますます複雑化してきた.また,それに要する費用も膨大なものとなり,その使途についても責任ある説明(accountability)が求められるようになってきた.そこで効果と効率が問題となるが,我が国では特殊事情から特に質に関する関心が高まっているといえよう.即ち,我が国の医療システムの中で医療の質を保証する仕組みが未発達であること,また医療の多くが民間によって提供されているが,それらの施設の医療責任と経営責任が分離していないという事情である.

わが国の病院機能評価のその後

著者: 藤咲暹

ページ範囲:P.480 - P.483

はじめに
 わが国の医学の進歩と医療技術の発展は,長寿社会の到来と高度医療の普及をもたらした.高齢者の増加は医療需要を増大させ,医療の高度化は医療費用の増加を招いている.一方で,経済成長による生活水準の向上と健康教育の普及によって,国民の医療への関心が高まり,その医療ニーズを量的充足から質的充実へと転換させることになった.
 医療を取り巻く社会的条件の変化に対する医療の適応は必ずしも十分ではなかった.特に医療の提供体制は,高齢者の慢性疾患への対応が重要な課題となっている現在に至っても,急性疾患対応時代とそう大きく変化していないといえる.国民の医療ニーズと提供側の医療理念との乖離が進んでおり,国民の医療に対する期待はしぼみつつあるといえよう.その具体例を挙げれば,患者一人ひとりの個性に対応した医療が不十分であり,診断治療に偏重しすぎて療養生活が軽視されており,また,長期入院患者の処遇に必要な費用が投入されておらず,特に,健康保険の診療報酬体系は画一的な単一のパターンのままであるなど,国民の医療ニーズとのギャップが拡大されてきている.

アメリカにおける医療評価の歴史と現状・1—ジョイントコミッションの歴史的発展

著者: ,   岩﨑榮 ,   吉中穰

ページ範囲:P.484 - P.489

 この記事は1990年11月23日に開かれた「病院医療の質に関する研究会」設立総会の記念講演を翻訳したものです.

[てい談]良質の医療を効果的に提供するシステムづくり

著者: 開原成允 ,   篠崎英夫 ,   岩﨑榮

ページ範囲:P.490 - P.497

量から質への転換に向けて
 岩崎 昭和62年の6月に,厚生省の医療対策本部から中間報告が出され,そこで「良質の医療を効率的に提供する」という提案があったと思いますが,その効率的という言葉は,医療側からはあまり良く思われていないようです.効率という言葉は,時間を短縮するとか,非常に節約をするとか,そういう意味によく捉えられますので,むしろそういう意味からすれば,効果的といった言葉が医療には適するのではないでしょうか.そこで,その効果的という言葉には,確かに効率性ということがすでに含まれているという理解のもとに,このテーマでこれから話し合いをしてみたいと思います.
 まず,ここで「良質」という言葉が出てきますが,従来,日本の医療は質という観点よりも,むしろ終戦後の医療環境の整備が非常にプアーであった時代から,まずは施設にしても,人的資源にしても,量を何とか確保しなければならず,そういう努力を戦後40年近くやってきたといえるのではないでしょうか.そして,ようやくここに至ってある程度量的な確保はできたというふうに厚生省も判断をし,一般の医療機関もそのように判断している.

グラフ

「住民のための,住民による,住民とともに生きる病院」—公立陶生病院

ページ範囲:P.449 - P.454

 陶生病院の創設は半世紀前に遡る.昭和11年(1936年)約1万人の地域住民が参加して有限医療購買利用組合を組織,一口10円の浄財を基に設立された組合病院が現在の公立陶生病院の母体になっている.当時,診療科目7科,病床数35床で出発した病棟は,第2次世界大戦を挟む歴史の激動にもまれながら,昭和27年に宿願の公立化を果し,現在では愛知県下有数の基幹病院に発展,地域住民の守護神としてその重責を担い続けている.
 昭和58年に病院創立50周年の一大事業として全面増改築工事がスタートしたが,同じ敷地内で診療活動を続けなけがら,壊しては造り壊しては造りの工事は,想像以上の負担を利用者,病院職員にもたらした.苦労が大きかっただけに竣工の喜びもまたひとしお.昭和62年6月,名鉄瀬戸線「新瀬戸」駅前の好立地に診療科目18科,病床数739床の公立陶生病院が“新生”した.

第31回全国国保地域医療学会準備委員長として学会を支える 茨城県県西総合病院院長 三宅和夫氏

著者: 籾井真美

ページ範囲:P.456 - P.456

 昭和21年千葉大学医学部を卒業後,第1外科で研鑽され昭和32年に茨城県岩瀬町国保病院初代院長に就任された.その後改称された県西総合病院長となり,35年の風雪に耐えて本邦有数の国保病院を育てあげてこられた.
 先生は温厚,篤実,いつもにこにこして周囲に暖かい雰囲気をつくり,誰からも敬慕され,しかも一本筋が通っていて,難問に遭遇しても常に的確に判断され,どれだけ頼りにしてきたか分からない.

主張

看護婦問題と病院の対応

著者:

ページ範囲:P.457 - P.457

 平成元年に厚生省が発表した看護婦需給見通しでは,平成6年に需給が安定することになっている.しかし,それから2年を経過して,その見通しの難しいことが徐々に明らかになってきている.病院にとって看護婦不足はまさに死活問題であるから,人事では済まされない.従来,看護婦不足の解消には,養成増,離職防止,再就職の奨励等がその対策として提言され,行政の責任が追及されてきた.このような対応が重要であることは当然であるが,近年の出生率の低下,それに伴う人手不足から推測して,看護婦不足は将来ますます厳しさを増すはずである.その意味で,看護婦不足問題の解決には大きな発想の転換が必要になるのではなかろうか.そのためには,行政だけでなく,病院側にも対応しなければならない問題が山積している.
 その第1は,看護業務の見直しによる看護職員の必要数の見直しである.現在の医療法,基準看護による定数が,果たして全ての病院あるいは診療科において効率的であるかどうか大いに疑問である.今の基準ではとても足りない部門がある一方で,この基準を守るために相当の看護力を遊ばせてはいないだろうか.仮に見通しどおりに需給が安定したとして,現在の公的病院の100床当たり平均看護婦数は40名に近く,医療法の基準を大きく上回っている.しかもこの大部分が正看護婦である.

研究と報告

大津市民病院における看護量の調査と分析

著者: 石田順子 ,   三嶋恵子 ,   山野昌美 ,   山澤幸子 ,   村田陽子

ページ範囲:P.498 - P.500

 医学の進歩に伴い疾病構造が多様化し,医療はますます複雑化している.一方,患者の医療に対する意識が高まり,患者サイドからの医療サービスの欲求も高い.したがって,看護面においても,多様化,複雑化に対応するために,看護の質の高度化とともに看護の量が著しく増大している.
 こうした現状の中で,私達は患者のニーズを満たす看護が十分に行えているか,常々疑問を抱いていた.そこで日常看護業務を見直し,看護業務の問題点を明確にし,患者中心の看護を行う手掛かりとするため,看護業務の実態調査を行った.

特別寄稿

21世紀の救急医療の充実に向けて—救急救命士法の成立とその背景

著者: 篠崎英夫 ,   藤井充 ,   山崎勝彦

ページ範囲:P.501 - P.504

 平成3年2月26日の参議院本会議,続いて4月18日,衆議院本会議において,全会一致で「救急救命士法」が可決成立した.これにより,救急医療体制を①ホスピタル・ケアと②プレホスピタル・ケアに分けた場合,プレホスピタル・ケアの充実を担う新たなマンパワーの確保が図られることとなった.
 救急救命士制度の創設は今後の救急医療体制の中で大きな役割を果たすこととなるが,21世紀に向けての救急医療体制の構築にはプレホスピタル・ケアも含めた総合的な取り組みが必要である.

建築と設備・62

公立富岡総合病院

著者: 山口幾義

ページ範囲:P.505 - P.510

■より確かな医療をめざして—21世紀の地域総合病院へ
 富岡市は,高崎から西方に20km,関東平野の奥懐に位置する小都で,古代からこの辺は甘楽(甘良)郡といわれ,その名が示すとおり自然にも恵まれている.また,東の吉野ヶ里といわれている「中高瀬遺跡」が最近発掘されている.
 公立富岡総合病院は富岡市と4つの町村からなる甘楽郡,そして多野郡吉井町が病院の主な診療圏であり,その人口はおよそ11万人を数える.産業の中心は農業で,65歳以上の老齢人口の割合がおよそ16%と県内でも高い比率を示している.

事例 医療施設間連携

多治見市における病診連携—市民病院と市医師会による開放病棟運営を通じて

著者: 上野喬 ,   三島敏雄 ,   安藤宏

ページ範囲:P.511 - P.514

 昭和58年10月以来,岐阜県・多治見市医師会員の開業医師は,自己の診療所の患者を多治見市民病院の開放病棟に入院させ,自らが主治医となって入院診療を行っている.病院側もスタッフを挙げてこの診療に参加し,両者の開放病棟での共同診療は当地域の病診連携,生涯学習の拠点となって現在に至っている.
 この開放病棟運営の実際,特徴,現状を述べ,問題点,将来への展望を論じてみたい.

ルポ&インタビュー 病院アレコレ見聞録

診療内容に特徴を打ち出す医療法人暲純会—武内病院・榊原温泉病院

著者: 武内純四郎 ,   朝熊康夫 ,   明田昌三 ,   岡田幸子

ページ範囲:P.515 - P.520

 武内病院は三重県津市の繁華街の近くにあるベッド数147床(一般)の民間病院である.津市内の医療は大学病院,国立病院を除くと民間病院主体で提供されている.その中で武内病院は特徴のある病院づくりを行い,今春には新しい看護者の育成を期して看護学校を開設した.

厚生行政を読む

救急救命士法(上)

著者: 厚生行政研究会

ページ範囲:P.521 - P.523

 「救急救命士法」が成立した.保健医療分野でひとつの法律が新たに生まれる過程を見る機会などそうたびたびあるものではない.法律の「改正」はしばしばであるが,改正部分のみに心が奪われて,法律全体を吟味することはあまりない.救急救命士法は身分法のひとつだが,本則54条,附則6条のコンパクトな法律である.法律の読み方や,1行1行に込められた役人たちの葛藤の痕跡等を勉強するにはいい題材かもしれない.今回は,そういう観点から逐条解釈を試みることとする.なお,この法律は,病院または診療所に搬送されるまでの間における重度傷病者に対する適切な救急救命処置の確保を図るための職種として新たに救急救命士の資格を定めたものである.

精神科医療 総合病院の窓から・3

コペンハーゲン市民病院のこと

著者: 広田伊蘇夫

ページ範囲:P.524 - P.525

 前回は郡立Albany病院に,アメリカではじめて精神科病棟を設置し,その運営にあたったM.Mosherの事蹟にふれた.ところで大学病院を除き,総合病院のなかで精神科病棟が最初に運営されたのは,世界の何処であったかについて,私は正確な資料を得ていない.ちなみに,わが国で訳本ではなく,本格的な精神医学の教科書をはじめて著したのはすでに記した呉秀三であるが,その精神病学集要(1895年)には,ヨーロッパでみる精神病院の形態、はさまざまであり,「これを市内精神病院と村落精神病院とに区別したのはW.Griesinger (註;ベルリン大学神経・精神科教授,1868年没)で,市内精神病院とは単独の精神病院,または一般病院と合して市内に設立されているものをさす」との記述がある.この説明からすると,1868年以前に,ヨーロッパではすでに総合病院精神科病棟が存在していたとみることはできる.この点について,私がたどり得た限りではデンマークの首都,コペンハーゲンの市民病院(Commune Hospital)が最も古いもののひとつ,といえそうである.その概要については1902年,イギリスで発行されているMental Science誌上にKund Pontoppidonが報告している.Professorの称号がついているところからすると,彼はコペンハーゲン大学の医学部教授だったようである.

GROUPING & NETWORKING

市民中心の医療を目指して—北九州青年医師有志会

著者: 西島英利

ページ範囲:P.526 - P.527

◆満50歳で退会が条件
 平成元年10月17日に発足した北九州青年医師有志会は,「北九州市内の診療所および病院の若手経営者が,激動する医療環境の中,相互の親睦信頼を深めながら各自の発展繁栄を図り,一方福祉,保健との連携を密にし市民のための地域医療システムの推進を図る」という目的で活動をしてきました.
 正会員は満50歳以下の北九州市医師会員であること,満50歳に達した時,退会とすることが本会の特徴といえます.第2の特徴は医師会という殼の中から見たものでなく,医師会の外から見た情報の収集に重点をおくことにあるのではないかと考えています.

統計のページ

患者調査からみた疾患別在院日数パターン

著者: 岡本悦司

ページ範囲:P.528 - P.529

【調査について】
 患者調査は,医療機関からみた国民の受療状況を把握する調査である.調査期間中に,対象医療機関に入院中の患者や外来を受診した患者について,管理者が自ら調査票に記入する.
 患者調査は,以前は毎年実施されてきたが,昭和59年より3年おきとなり,同時に都道府県別の推計が可能なように,施設数も拡大された.調査対象となる医療機関は,都道府県別に層化無作為抽出される.病院について,以前は10分の1の抽出率であったのが,昭和62年調査では,対象病院数3,080とほぼ3分の1の抽出率になっている.読者の中には調査票を記入した経験をお持ちの方も少なくないであろう.

勤務医からの発言

中堅勤務医の再教育

著者: 茅野真男

ページ範囲:P.530 - P.530

 病院診療の充実には,在院3〜4年以上の中堅医師の意識改革が重要であろう.しかし医師は自由度が強いので,頭ごなしに言っても反発を招くだけだし,診療や患者への対応には医師個人の人生観がかかわってくるため,何を良しとするか決着をつけがたいことが多い.
 私は地方病院の循環器科責任者として15年間在院しているが,その経験から3つの提案をしたい.

病院管理トピックス

[外来運営]外来ロビー栄養チェック/[放射線]放射線技師の引きずる黎明記の記憶/[薬剤]添付文書の利用限界と情報収集法

著者: 金子攻

ページ範囲:P.531 - P.533

なぜ,外来で栄養チェックか
 患者給食は病院栄養部門の主たる業務であるが,その作業は,朝,昼,夕の配膳時間に合わせて食事を調理(生産)する厨房作業と,それに伴う事務作業とから成る.病院栄養部門のもう1つの大きな業務が栄養指導である.患者給食としての栄養管理と栄養指導の2本柱により食事療法を支えることが理想であるが,現実には,患者給食の維持運営に多くの時間を取られ,必ずしも十分な時間を栄養指導にかけられないのが,多くの病院栄養部門の現実ではないだろうか.
 診療報酬の点数改正によっても,栄養部門の人手不足は解消されそうになく,栄養業務の展望を明確にし,その実現に向けて着実な計画を立てていく必要があるだろう.

医療・病院管理用語ミニ辞典

[救急医療]ミラー・アボット管(イレウス管)挿入法/[病院管理]公費医療

著者: 中江純夫

ページ範囲:P.534 - P.534

 イレウスとは,種々の原因で腸管内容の通過障害が生じ,急性で重篤な症状を呈する病態をいう.イレウスは,成因別,病態別に分類されているが,大別すると機械的イレウスと機能的イレウスの2つがある.イレウスの治療方針はそれぞれのイレウスにより異なるが,治療の基本は①輸液を中心とした全身管理と,②腸管の減圧を目的とした吸引療法,すなわち消化管内容物の除去である.
 この吸引療法に使用するチューブには,短いチューブ(胃管)と長いチューブ(イレウス管)があるが,腸管の減圧により効果が高いのは後者である.

時評

国保診療所医師の生活と意見(その2)

著者: 矢島嶺

ページ範囲:P.535 - P.535

 前回は自治体直営の診療所長とその上司である村長を分析してつき合い方を述べた.今回はより近い関係をもつ診療所事務長と,住民の健康に共に責任をもち働かねばならない保健婦のことについて,感想とつき合い方を述べてみたい.

基本情報

病院

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1383

印刷版ISSN 0385-2377

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