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特集 病院医療の質の改善
[てい談]良質の医療を効果的に提供するシステムづくり
著者: 開原成允1 篠崎英夫2 岩﨑榮3
所属機関: 1東京大学医学部附属病院中央医療情報部 2厚生省健康政策局指導課 3日本医科大学医療管理学
ページ範囲:P.490 - P.497
文献購入ページに移動岩崎 昭和62年の6月に,厚生省の医療対策本部から中間報告が出され,そこで「良質の医療を効率的に提供する」という提案があったと思いますが,その効率的という言葉は,医療側からはあまり良く思われていないようです.効率という言葉は,時間を短縮するとか,非常に節約をするとか,そういう意味によく捉えられますので,むしろそういう意味からすれば,効果的といった言葉が医療には適するのではないでしょうか.そこで,その効果的という言葉には,確かに効率性ということがすでに含まれているという理解のもとに,このテーマでこれから話し合いをしてみたいと思います.
まず,ここで「良質」という言葉が出てきますが,従来,日本の医療は質という観点よりも,むしろ終戦後の医療環境の整備が非常にプアーであった時代から,まずは施設にしても,人的資源にしても,量を何とか確保しなければならず,そういう努力を戦後40年近くやってきたといえるのではないでしょうか.そして,ようやくここに至ってある程度量的な確保はできたというふうに厚生省も判断をし,一般の医療機関もそのように判断している.
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