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特集 病院のヒューマン・リソースは万全か—病院職員の採用と募集
ヒューマン・リソースのマネジメントと医療界の問題
著者: 池上直己1
所属機関: 1慶応義塾大学総合政策学部
ページ範囲:P.656 - P.659
文献購入ページに移動はじめに
現在,病院では看護を中心としたヒューマン・リソースの確保が緊急の課題として取り上げられている.そして,そのための様々な方策が練られているが,結果的には絶対量が不足しているため個々の職員の奪い合いに陥る傾向にあり,十分な対策には必ずしもなっていない.もちろん,奪い合いの結果,質の高い医療機関だけが生き残り,そうでない所が淘汰されるのであれば,こうした状況もある程度容認できるといえよう.しかしながら,全体として見た場合に,奪い合いの弊害の方が目だち,効率的なヒューマン・リソースの活用に結びついていないように思われる.そこで,本稿では,まずヒューマン・リソースをマネージする際に踏むべき原則的なステップを提示し,次いでその障害となる医療界の固有な問題点について分析する.最後に,このような障害を乗り越えるための戦略を提示する.
現在,病院では看護を中心としたヒューマン・リソースの確保が緊急の課題として取り上げられている.そして,そのための様々な方策が練られているが,結果的には絶対量が不足しているため個々の職員の奪い合いに陥る傾向にあり,十分な対策には必ずしもなっていない.もちろん,奪い合いの結果,質の高い医療機関だけが生き残り,そうでない所が淘汰されるのであれば,こうした状況もある程度容認できるといえよう.しかしながら,全体として見た場合に,奪い合いの弊害の方が目だち,効率的なヒューマン・リソースの活用に結びついていないように思われる.そこで,本稿では,まずヒューマン・リソースをマネージする際に踏むべき原則的なステップを提示し,次いでその障害となる医療界の固有な問題点について分析する.最後に,このような障害を乗り越えるための戦略を提示する.
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