icon fsr

文献詳細

雑誌文献

病院52巻4号

1993年04月発行

文献概要

特集 外来のあり方を問う—大病院志向の流れは変えられるか

特定機能病院における外来のあり方

著者: 大道久1

所属機関: 1日本大学医学部医療管理学

ページ範囲:P.296 - P.298

文献購入ページに移動
はじめに
 医療法の改正により導入された特定機能病院と療養型病床群についての医療費も明らかとなり,新たな施設体系の具体的な運用の姿が定まった.今回の改正に関する論議のうちで最も問題になったもののひとつが,特定機能病院の紹介患者のあり方であった.改正後の政省令の論議は最後まで難航したものの,結局いわゆる紹介率を30%にまで高めるように努力することなどの規定で,一応の決着をみた.
 医療法上の扱いとして,特定機能病院が一定の水準の紹介外来患者を診ることと規定したことは,いくつかの問題を残しながらも,我が国の病院の外来のあり方に,制度上の方向を与えたことになったわけで,やはりその意義は大きいと言わなければならない.またその診療報酬において,紹介率30%を上回るものとそうでないものとの間に差をつけて対応したことは,この方向を誘導するうえで少なからぬ要因となることが予想される.ここでは,特定機能病院の外来のあり方について現段階で考えられることについて述べておきたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?