icon fsr

文献詳細

雑誌文献

病院52巻8号

1993年08月発行

退院計画 病院に求められる新しい機能・1

退院計画の概念と内容—米国での展開を中心に

著者: 手島陸久12 中谷陽明13

所属機関: 1退院計画研究会 2日本社会事業大学 3東京都老人総合研究所

ページ範囲:P.722 - P.725

文献概要

はじめに
 疾病構造の変化に伴って,入院医療が終了した後も様々な治療・管理や介護を要するケースが増加している.近年では家族構造や意識の変化もあいまって,スムーズな退院が困難な例は高齢者を中心にますます増加しつつある.その一方で,病院は経営上の理由等から長期入院の防止や入院期間の短縮を迫られている.退院をめぐる問題は,多くの病院にとって今や重要課題となっている.
 こうした中で,近年「退院計画」あるいは‘Discharge Planning’という言葉をときおり見聞きするようになった.しかし,その概念や具体的内容について十分な説明のないまま使われている場合も多く,漠然としたイメージのみが先行しつつあるようにも感じられる.退院計画を病院に導入すれば長期入院問題はすべて解決するのではといった過剰な期待や,退院計画というのは患者を病院から追い出すための方策であるといった偏ったイメージも,一部には生じてきているように思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら