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文献詳細

雑誌文献

病院53巻10号

1994年10月発行

文献概要

特集 インフォームド・コンセント—語る時代から行う時代へ

信頼とインフォームド・コンセント

著者: 河北博文12

所属機関: 1日本病院会 2特定医療法人河北総合病院

ページ範囲:P.888 - P.889

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インフオームド・コンセントの“出現”
 医療は医学の社会的適用と言われる.自然科学としての医学を社会生活と関連づけることによって社会科学としての存在が理解されなければならない.社会は日々変化し,社会を担う人々の生活様式も変わり続け,その人々の医療に対する必要性,期待,責任も時代時代により異なっている.自然科学は唯一の真理を結果として得るが,社会科学においては社会の歴史や伝統,文化,経験から,その場合に最もふさわしい対応を得るものである.
 第2次世界大戦以前には,一部特定の人に対する医療,そして,各人の置かれた立場によつて異なつた医療が提供されていたが,戦後,特に現在の医療法並びに健康保険法の下で公平という概念により普及された医療は,国民に安定した生活を確保する基盤としての社会保障制度の中で整備され,大きな変革もなく現在に至っている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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