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特集 「病院死」を考える
高齢者の終末期医療の問題点
著者: 横内正利1
所属機関: 1浴風会病院
ページ範囲:P.1087 - P.1091
文献購入ページに移動はじめに
老人医療のなかで,終末期(以下,末期)医療は大きな位置を占めているが,一方で数多くの難問を抱えている.また,高齢者の末期とは何かという根本的な問題についての認識にもかなりの混乱がみられる.
たとえば,非高齢者の場合癌の末期を想定して議論されることが多いが,癌の末期についての議論が高齢者にも適用されようとしている.確かに,癌は高齢者にも多いが,その議論をそのまま高齢者にも適用することには問題がある.高齢者の末期には,疾患の末期という側面の他に,老化の末期(老衰)という側面が大きい.とくに,老化の進んだ高齢者では,後者の要素が強くなり,そのため,非高齢者の末期とはかなり異なった病像を呈することが多い.そのため,高齢者の末期は,非高齢者以上に複雑な問題をはらんでいる.
老人医療のなかで,終末期(以下,末期)医療は大きな位置を占めているが,一方で数多くの難問を抱えている.また,高齢者の末期とは何かという根本的な問題についての認識にもかなりの混乱がみられる.
たとえば,非高齢者の場合癌の末期を想定して議論されることが多いが,癌の末期についての議論が高齢者にも適用されようとしている.確かに,癌は高齢者にも多いが,その議論をそのまま高齢者にも適用することには問題がある.高齢者の末期には,疾患の末期という側面の他に,老化の末期(老衰)という側面が大きい.とくに,老化の進んだ高齢者では,後者の要素が強くなり,そのため,非高齢者の末期とはかなり異なった病像を呈することが多い.そのため,高齢者の末期は,非高齢者以上に複雑な問題をはらんでいる.
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