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老健Now・10
老健施設のサービス内容を問う
著者: 小山秀夫1
所属機関: 1国立医療・病院管理研究所経済研究部
ページ範囲:P.770 - P.771
文献購入ページに移動 今年4月1日に引き続き,10月1日より実施の老健施設療養費の改定内容が公表された.老健施設の看護・介護は,現在,入所者3.6人対1人となっているが,3対1以上で個別看護・介護計画の策定を行った場合,現行より3万5千2百円アップの27万円とすることになった.また,来年4月1日から,定員超過の入所者や医師,看護・介護職員の員数が満たない施設の入所者に対する基本施設療養費の額が70%に減額されることになった。このことは,制度本格実施から満5年を過ぎ6年目を迎えた老健施設自体の汚点であり,あまりにも残念である.なぜならば,多くの人々の努力で,ここまで成長した老健施設で定員超遇や職員不足といったアンフェアーが行われていることを意味するからである.老健施設は,老人ケアの試金石として制度化され,最低限のルールを守り,ケアの質の向上をめざすことを制度の趣旨に反映させてきたのであり,単に数が多くなったのであるから,劣悪な施設も出てくるといって見逃すことはできない.
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