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「住民が主人公」の医療—岐阜県・国民健康保険上矢作病院
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ページ範囲:P.821 - P.826
文献購入ページに移動国保上矢作病院は今年(1995年)6月で創立20周年を迎えた.6月3日に「上矢作病院の明日への提言」のテーマで記念シンポジウムがもたれた.このシンポジウムではフロアの参加者からも盛んに意見が出され活発な討論が交わされたという.地域の人々の病院や健康問題に対する意識の高揚が読み取れたという.
厚生連佐久総合病院に勤務していていた大島紀玖夫院長が上矢作病院に赴任したのが20年前.上矢作町出身の大島院長が赴任するまで,町の関係者の佐久総合病院詣でが5年ほど続いたという.それまでの上矢作町の医療は,病気になっても「我慢と手遅れとあきらめ」といった状況であった.「近くに入院できるところがあったら命を落とさなかったのに」,「医者に脈をとってもらって死にたい」という住民の強い思いにより,昭和50年6月1日に19床の有床診療所が誕生した.
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