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文献概要
特集 「薬害問題」から学ぶこと
薬害に対する医学研究者の対応
著者: 井形昭弘1
所属機関: 1国立中部病院・長寿医療研究センター
ページ範囲:P.1123 - P.1126
文献購入ページに移動はじめに
医学の社会的側面の中で薬害は大きなウエイトを占め,医療に携わる者ばかりでなく医学研究者にとっても大きな問題となっている.
最近のエイズ問題はエイズウイルスに汚染された血液製剤が原因となっており,薬害としてはやや特異な点があるが,ある程度危険が察知されている場合の対応という点では,本質的に他の薬害と異なるところはない.薬害には予見できる情報を意識的ないし無意識的に低く評価して結果として発生を許してしまう場合と,全く予期できなかったものが発見される場合とがある.ただ,いずれも,研究者の対応という視点に立てば多くの共通点があり,緊急の判断,対応が求められている.
医学の社会的側面の中で薬害は大きなウエイトを占め,医療に携わる者ばかりでなく医学研究者にとっても大きな問題となっている.
最近のエイズ問題はエイズウイルスに汚染された血液製剤が原因となっており,薬害としてはやや特異な点があるが,ある程度危険が察知されている場合の対応という点では,本質的に他の薬害と異なるところはない.薬害には予見できる情報を意識的ないし無意識的に低く評価して結果として発生を許してしまう場合と,全く予期できなかったものが発見される場合とがある.ただ,いずれも,研究者の対応という視点に立てば多くの共通点があり,緊急の判断,対応が求められている.
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