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文献概要
特集 「薬害問題」から学ぶこと
問われる薬剤師の社会的使命—医薬品市販後監視の徹底を
著者: 森久美子1
所属機関: 1阪南医療解放センター阪南中央病院薬剤科
ページ範囲:P.1127 - P.1130
文献購入ページに移動 薬害エイズ訴訟はその提訴から7年を経て,本年3月29日,ようやく和解という形で決着をみたが,その翌日の朝日新聞社説の冒頭にこうある.「日本は,薬害エイズがない国になりえたはずだった」と.筆者もほんとうにそう思う,
第1には1975年,WHOが売血による感染症の危険を重くみて,献血による自給の促進を勧告したにもかかわらず,日本の厚生省はこれを無視した.このことが,エイズウイルスに汚染された血液製剤の大量消費に道を開く端緒となった.勧告に従った血液行政が展開されたなら,400人を超える血友病の人たちの悲惨な死は,なかったはずである.
第1には1975年,WHOが売血による感染症の危険を重くみて,献血による自給の促進を勧告したにもかかわらず,日本の厚生省はこれを無視した.このことが,エイズウイルスに汚染された血液製剤の大量消費に道を開く端緒となった.勧告に従った血液行政が展開されたなら,400人を超える血友病の人たちの悲惨な死は,なかったはずである.
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