病院55巻4号

1996年04月発行

特集 二交替制看護を追う 二交替制看護の現場の声—管理者として／看護婦として

二交替制勤務の成果

著者： 真柴裕人¹

所属機関： ¹国家公務員等共済組合連合会呉共済病院

ページ範囲：P.330 - P.330

はじめに
　20年間，国立の大学病院において診療科長の経験をした．また，その間，病院長も勤めさせていただいた．「ニッパチ問題」で折衝し，三交替制の枠の中で，限られた人数のナースの勤務体制について工夫を凝らしたつもりであったが，結局，増員しかないというはなはだ智慧のない結論にしか到達し得なかったという後悔が残った．また，病院の新築設計に関連して，ナースステーション，処置室，病室，専用カンファレンスルーム，休憩室の配置等に配慮した．カンファレンスルームの休憩室への転換を主張する一部ナースと面談，説得する機会のあったのも忘れ難い．
　大学病院を辞し，呉共済病院に移ることを公表した時，ある婦長から「呉共済病院では二交替制勤務という特徴のあるシフトをとっています」という話を聞き，関心を抱いて赴任することとなった．