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文献詳細

雑誌文献

病院55巻4号

1996年04月発行

文献概要

厚生行政展望

新規施策と医療費抑制

著者: 厚生行政研究会

所属機関:

ページ範囲:P.368 - P.369

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 昨今のように財政事情が厳しくなってくると,政策決定者にとっては「医療費抑制」効果という言葉が,新規施策を打ち上げる際の隠れキーワードとなってきている.すなわち,医療費抑制効果の薄い施策は新規施策として財政当局に受けが悪いということである.裏返して考えれば,新規に打ち出される施策については,医療(関連)産業全体の収支構造をより厳しい状況へと追い込む可能性に警戒が必要であるということである.しかしながら,経済的に不安定なサービス産業が良質のサービスを永続的に提供できるはずのないことは経済学のイロハである.医療というサービス産業の良質な発展に責任を負う厚生官僚は,あれこれと知恵をしぼって,「理論」的には,すなわち財政当局への説明資料上では絶大な医療費抑制効果があるのだが,「実際」的にはGNPの伸び程度の産業発展が保証される仕組みを考えねばならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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