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訪問看護ステーション 実践レポート—北から南から
継続サービスの実施に,待ちの医療福祉から出てゆく医療福祉に—訪問看護ステーションおおはら
著者: 児玉博行12
所属機関: 1医療法人社団行陵会 2大原記念病院院
ページ範囲:P.796 - P.801
文献購入ページに移動医療法人行陵会は,京都市の洛北大原にあり(鞍馬口診療所を除く),市街からのアクセスは必ずしも良くない.しかしこの地域には,三千院や寂光院という歴史的に有名なお寺があり,平安のロマンが草木の一本一本にまで漂っているような,そんな文化の薫りがする地域でもある.春の桜,初夏から夏の新緑,秋の紅葉,冬の寒いながらも暖かい病室から見る冬景色はまた一味違って格別なものがあり,おのずと自然の大きなアメニティが備わっているといえよう.
表1に示すように医療法人行陵会は,1981年に74床の内科病院として大原記念病院が開設された時に端を発する.筆者の専門は外科(一般外科)という事情もあり,1983年には手術室・中材部門の増設も含め病床も203床と増床した(駆け込み増床ではありません).この地域の人口は3,000人弱と少なく,市街からのアクセスもあまり良くない.当然のこととして外来患者は少ない.そして高齢者の入院患者が多いという傾向が1985年くらいから顕著になってきた.
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