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文献詳細

雑誌文献

病院55巻9号

1996年09月発行

文献概要

医学ごよみ

9月—September 長月

著者: 木村專太郎1

所属機関: 1医療法人喜悦会那珂川病院

ページ範囲:P.907 - P.907

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□12日 人工放射能の発見
 現代医学には放射性同位元素は非常に重要であるが,そのきっかけである人工放射能を発見したのは,キュリー夫人の長女イレーヌ(Irène Joliot-Curie, 1897〜1956)とその夫フレデリック・ジョリオ(Frédéric Joliot)である.今日はこのイレーヌの誕生日である.彼女が生まれたころ,両親は放射能物質分離の仕事に没頭しており,イレーヌの養育を補佐したのは,著名な外科医であった祖父ウージェン(Eugène Curie)であった.とくに1906年に父ピエールが交通事故で死亡したあと,祖父が父の代わりをしてくれたという.その祖父も1910年に他界した.
 母のマリーはイレーヌの教育に心を砕いていた.当時の学校教育に疑問を抱いていた科学者仲間は,自分たちの子どもを交代で講義したり実験を指導する「組合学級」を開いていたが,イレーヌもそこで学んでいた.イレーヌが最初に「学校」に入学したのは12歳になってからである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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