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主張
高齢化社会と社会保障改革のビジョン
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ページ範囲:P.17 - P.17
文献購入ページに移動 新しい年になった.21世紀の幕開け,つまり2001年まであと4年であり,もはや「21世紀には…」といった言い回しは少々陳腐の感がある.気の早い人は,そろそろ「“22世紀”の日本は…」という言い方を始めるかも知れない.
確かに,1970年代ごろから「21世紀には」という議論は既にあったわけだから,現在の「21世紀」論は,あまりに近いものなりすぎて,逆に視野狭窄になりかけているのかも知れない.枕詞になった感のある「高齢化がいったんピークを迎える2025年」を超えて,22世紀に入り口あたりを見はるかす議論を,そろそろ始めても良いころなのかも知れない.そうしたタイムスパンで高齢化や社会保障の問題をみていくと,これまでもうひと回り長いタームで論じられてきた地球環境問題との関連も見えてき,経済社会との関係を含めた,よりトータルな議論の地平が開けていくだろう.それとも,今生きている世代が皆いなくなっているような時代のことについては誰も本気で議論しようとしないだろうか?
確かに,1970年代ごろから「21世紀には」という議論は既にあったわけだから,現在の「21世紀」論は,あまりに近いものなりすぎて,逆に視野狭窄になりかけているのかも知れない.枕詞になった感のある「高齢化がいったんピークを迎える2025年」を超えて,22世紀に入り口あたりを見はるかす議論を,そろそろ始めても良いころなのかも知れない.そうしたタイムスパンで高齢化や社会保障の問題をみていくと,これまでもうひと回り長いタームで論じられてきた地球環境問題との関連も見えてき,経済社会との関係を含めた,よりトータルな議論の地平が開けていくだろう.それとも,今生きている世代が皆いなくなっているような時代のことについては誰も本気で議論しようとしないだろうか?
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