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主張
薬と病院経営
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ページ範囲:P.1081 - P.1081
文献購入ページに移動薬に関する負担の問題点の第1は老人医療以外の場合2〜3割の定率で薬剤分も負担し,さらに投薬された種類数に応じて負担が加算されるという,いわば二重負担になる点である.この負担のルールは薬価に関係なく算定されるため薬価の低い薬のほうが負担率が上がってしまう.これを回避するために205円ルールがあるが,服用方法の変更によって負担額が変わる.場合によっては薬を減らしたらかえって負担額が増える場合もある.第2にこのような計算方法や説明のための窓口での混乱が起こっている.確かにわが国の総医療費に占める薬剤費率を考えるとなんらかの対応が必要ではある.しかしその場合,患者さんに理解しやすい負担方法が望ましいのはもちろん,多少でも疾病の治療の妨げになる方法は問題である.医薬品の提供と一部負担の問題はなんらかの解決方法が急がれる.
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