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求められる病院医療の効率化
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ページ範囲:P.401 - P.401
文献購入ページに移動 平成9年度診療報酬改定が行われた.今回改定は消費税のアップに伴うためのものであったが,薬価基準の引き下げ分を原資とする診療報酬の合理化に関する改定も行われた.合理化に関する改定で特徴的な事項は,病院外来のあり方,病診連携,在院日数の短縮などに視点が置かれている点である.当然この改定の流れは平成10年度以降の改定に繋がっていくものと思われる.一方で医療保険制度改革,介護保険法や第3次医療法改正が目白押しで審議中であり,これらの法案の成立と相まって医療提供体制の整備が進んでいくものと思われる.
今回改定の中で病院医療に関係ある項目を拾ってみると,何といっても平均在院日数が随所に評価の基準に入ってきていることである.また初めて病院外来の紹介率が入院時の医学管理料にリンクしたのも見逃せない点である.既に紹介率を用いて初診料に差がついており,また特定医療費を使っての初診料加算が可能となっているが,大病院の外来数が減少してきたという情報は伝わってこない.大病院が自ら紹介なしの外来を制限すべきだと認識しない限り,この問題の解決は難しいと思われる.診療報酬で外来患者の病院指向をどこまで阻止できるのか改定の都度検証する必要がある.
今回改定の中で病院医療に関係ある項目を拾ってみると,何といっても平均在院日数が随所に評価の基準に入ってきていることである.また初めて病院外来の紹介率が入院時の医学管理料にリンクしたのも見逃せない点である.既に紹介率を用いて初診料に差がついており,また特定医療費を使っての初診料加算が可能となっているが,大病院の外来数が減少してきたという情報は伝わってこない.大病院が自ら紹介なしの外来を制限すべきだと認識しない限り,この問題の解決は難しいと思われる.診療報酬で外来患者の病院指向をどこまで阻止できるのか改定の都度検証する必要がある.
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