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特集 病院機能評価の動向と将来
診療の質の保証と評価手法
著者: 今中雄一1
所属機関: 1九州大学大学院医学系研究科医療システム学教室
ページ範囲:P.421 - P.425
文献購入ページに移動今日,わが国でいうところの病院機能評価は,地域での病院の役割機能に則って,質的機能の質を保証する病院の医療提供体制を評価するものである.医療の質そのものや診療そのものをみているわけではなく,むしろ,組織運営を評価するといったほうが現状を表している(表1).(財)医療機能評価機構の評価項目(1997年版,ver 2.0)では,診療部門の評価対象は表2のような章建てになっている.
医師が自分の専門外の診療領域を詳細に評価するのは困難であるが,診療の質を保証する体制をみることならば可能であり,病院機能評価では,主として質を確保するためのインフラストラクチュア,組織の構造や運営形態を評価することが主体といえる.もちろん,まだ未成熟な段階ではあるが医療提供のプロセスについても迫ることを目指している.
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