文献詳細
文献概要
民間精神病院はいま—21世紀への展開・12
今村病院—開かれた医療福祉を目指して
著者: 稲庭千弥子1
所属機関: 1医療法人久幸会今村病院
ページ範囲:P.82 - P.86
文献購入ページに移動今村病院の歩み始め
1960年(昭和35年),秋田市金足追分に今村久悦が内科の診療所を開設した.今村久悦は男鹿・若美地区の保健所長をしていたことで,結核医療に研鑚し,当初は結核を対象とした開業医であった.当時すでに薬物療法の進歩の中で,結核患者の受診や入院はほとんどなく,急拠精神科を研修し直すことで,1966年3月同住所において追分病院を開設(50床),精神医療の波に乗りながら1967年には100床に増床,地区の精神病院反対運動に追い出される形で,1980年8月秋田市下新城中野に今村病院を開設(243床に増床).この時点では診療科目は内科,神経科,精神科の3科で,今村久悦1人の個人病院であった.
今回の資料づくりにあたって1989年(平成元年)以前のデータがほとんどないのは恥ずかしい話であるが,以下の事情のためである.
1960年(昭和35年),秋田市金足追分に今村久悦が内科の診療所を開設した.今村久悦は男鹿・若美地区の保健所長をしていたことで,結核医療に研鑚し,当初は結核を対象とした開業医であった.当時すでに薬物療法の進歩の中で,結核患者の受診や入院はほとんどなく,急拠精神科を研修し直すことで,1966年3月同住所において追分病院を開設(50床),精神医療の波に乗りながら1967年には100床に増床,地区の精神病院反対運動に追い出される形で,1980年8月秋田市下新城中野に今村病院を開設(243床に増床).この時点では診療科目は内科,神経科,精神科の3科で,今村久悦1人の個人病院であった.
今回の資料づくりにあたって1989年(平成元年)以前のデータがほとんどないのは恥ずかしい話であるが,以下の事情のためである.
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