icon fsr

文献詳細

雑誌文献

病院58巻2号

1999年02月発行

文献概要

医学ごよみ

2月—February 如月

著者: 木村專太郎1

所属機関: 1医療法人喜悦会那珂川病院

ページ範囲:P.191 - P.191

文献購入ページに移動
□7日 日本最初の人体解剖
 宝暦4年(1754)のこの日,山脇東洋は,京都の刑場で断首された罪人の死体を,日本で最初に解剖を行った.その17年後の明和8年(1771)3月には,杉田玄白と前野良澤らが江戸の骨ケ原で死体解剖を観察し,これがきっかけで,『解体新書』が完成したことはすでに本シリーズで紹介している.
 山脇東洋は,それまでたくさんの獺(かわうそ)の解剖を行い,ぜひ人間の解剖をしてみたいと,念願していた.獺の身体構造は人間と似ているといわれているが,歴史的にみても紀元後2世紀のローマの医師ガレノスが,獺の解剖を行い,それを人間と同じだとして発表している.しかし1543年にヴェサリウスが人体解剖を行い,ガレノスの間違いを正したことも,たいへんに有名なことである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?