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文献詳細

雑誌文献

病院58巻3号

1999年03月発行

文献概要

特別寄稿

輸血医療体制の見直しと変革への提言

著者: 髙橋孝喜1

所属機関: 1虎の門病院輸血部

ページ範囲:P.244 - P.248

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 製造物責任法(PL法)の施行1),「薬害」AIDS問題の解明,輸血後移植片対宿主病(輸血後GVHD)に関する緊急通達2)やwindow period(感染後検査陰性期)の献血者血液からのHIVまたは肝炎ウイルスの伝播感染に関する報道など,輸血の安全性について社会的関心が集まっている.スクリーニング検査の進歩などにより,感染症ウイルス伝播の危険は従来より小さくなっているが,血液すべての国内自給は実現していない.すなわち,アルブミンなどの使用適正化が進まず,今日なお血漿分画製剤の多くを輸入に頼っている状況である.
 一般に注目されているのは輸血副作用だが,輸血自体は極めて有効性が高く,広く行われている補助療法である.実際,白血病などの多剤併用療法,大量の出血を伴う手術など,輸血なしでは有効な治療がなし得ない病態は多い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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