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特集 病院・医療・社会—21世紀を展望する 21世紀の病院と医療—ビジョンと改革の方向
病院におけるEBMの実践
著者: 森本剛1 福井次矢2
所属機関: 1国立京都病院総合内科 2京都大学大学院医学研究科臨床疫学/総合診療部
ページ範囲:P.21 - P.24
文献購入ページに移動世界全体を見回すと,過去約半世紀の間に信頼性の高い根拠(エビデンス)をもたらすランダム化比較対照試験(randomized controlled trial;RCT)が数多く行われてきた.同時にコンピュータ技術の発展に伴い,多くの医師にとってコンピュータが大変身近なものになり,欧米先進国が集積してきた膨大な医学情報データベースへのアクセスが容易になってきた.そのような時代的変遷を背景にEBM (evidence -based medicine)が広まってきた.
EBMとは入手可能な範囲で最も信頼できる根拠(質の高いエビデンス)を把握したうえで,患者に特有の臨床状況や意向に配慮した医療を行うための一連の行動指針である.EBMの手順を図示すると図1のようになる1).
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