文献詳細
文献概要
病院管理フォーラム 看護管理・31
患者の安全を守る
著者: 桃井妙子1
所属機関: 1中野総合病院
ページ範囲:P.892 - P.893
文献購入ページに移動医療過誤の現状
最近マスコミは病院の医療過誤事件を大きく報道している.その多くは信じられないようなミスの重なりによるものであり,患者の安全性を確保するという単純な目標を達成するために複雑な安全システムを構築しなければならないという教訓を含んでいる.
医療過誤は独り日本だけの問題ではない.昨年11月29日に米国のInstitute of Medicine (IOM)が発表した「To err is human」によれば,米国の医療過誤も相当なものである.報告によれば,米国では病院の医療過誤が原因で毎年44,000人(別の統計によれば98,000人)が死亡しており,これは交通事故(4万3千人強),乳癌(4万2千人強),エイズ(1万6千人強)による死亡のいずれよりも多い.また,病院の内外での与薬過誤による死亡は年間7,000人で,労災死亡を上回るという.
最近マスコミは病院の医療過誤事件を大きく報道している.その多くは信じられないようなミスの重なりによるものであり,患者の安全性を確保するという単純な目標を達成するために複雑な安全システムを構築しなければならないという教訓を含んでいる.
医療過誤は独り日本だけの問題ではない.昨年11月29日に米国のInstitute of Medicine (IOM)が発表した「To err is human」によれば,米国の医療過誤も相当なものである.報告によれば,米国では病院の医療過誤が原因で毎年44,000人(別の統計によれば98,000人)が死亡しており,これは交通事故(4万3千人強),乳癌(4万2千人強),エイズ(1万6千人強)による死亡のいずれよりも多い.また,病院の内外での与薬過誤による死亡は年間7,000人で,労災死亡を上回るという.
掲載誌情報