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文献詳細

雑誌文献

病院59巻12号

2000年12月発行

文献概要

特集 病院医療—21世紀への遺産 21世紀のコメディカル

言語聴覚士

著者: 藤田郁代1

所属機関: 1日本言語聴覚士協会

ページ範囲:P.1076 - P.1078

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言語聴覚士の歴史
 2度にもわたる世界的規模の戦争を経験した20世紀は破壊から再生へと向かい,冷戦構造という対立を経て新たな協調を生み出す努力をしてきた時代であったといえよう.言語聴覚士(speech-language-hearing therapist;ST)という専門職種が生まれたのは20世紀であり,その誕生と歩んできた歴史はこのような時代背景と無関係ではない.言語聴覚障害に対処する学問分野として言語病理学(Speech-Language-Pathology)が誕生したのは20世紀初頭の米国においてであり,そこでは主に戦争による傷病兵の言語機能回復と社会復帰を目指して言語治療が始まった.
 米国では早くも1925年にはSTの協会としてASHA (American Speech-Language-Hearing Association)が誕生し,現在98,000人の会員を抱えるまでになっている.これに対し,わが国のSTは特異的な歴史を経て,今世紀最後の2000年になってようやく有資格STによって「日本言語聴覚士協会」が設立されるに至った.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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