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医療従事者のための医療倫理学入門
2.文化と医療倫理—真実告知の事例を中心に
著者: 浅井篤1 大西基喜1 永田志津子1 新保卓郎1 福井次矢1
所属機関: 1京都大学医学部附属病院総合診療部
ページ範囲:P.156 - P.158
文献購入ページに移動他の医療機関で進行性肺癌と診断された70代の女性患者が入院した.前医では病名や予後については説明がされておらず,患者本人に進行癌の診 断告知をすべきか否かが病棟カンファレンスで議論になった.1人の医師は「日本では患者本人に対する病名告知は一般的でない.したがって,家族と話し合って治療方針を決めていけばよい」と発言した.一方,米国に留学経験のある別の医師は「日本でもアメリカなみに告知を行うべきだ」と主張した.担当医は患者本人に癌の告知を行うべきだろうか.何を根拠に判断すべきだろうか.
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