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文献概要
医療従事者のための医療倫理学入門
5.死の定義
著者: 浅井篤1 大西基喜2 永田志津子2 新保卓郎2 福井次矢2
所属機関: 1京都大学大学院医学研究科社会健康医学専攻 2京都大学医学部附属病院総合診療部
ページ範囲:P.432 - P.434
文献購入ページに移動10年来,高血圧と高コレステロール血症で通院中の男性患者がある日,脳死とドナー・カードについて担当医に質問をした.ちょうど,わが国における第1回目の脳死患者から臓器移植が行われた直後であった.患者は自分の臓器を難病で困っている人々のために使い,社会に貢献したいと考えていた.自分の家族にはまだ相談しておらず,家族の気持ちもわからないという.
患者は担当医に「ドナー・カードを持つことは良いことか」に関して助言を求めた.担当医はどのような事柄を説明し,ドナー・カードの所持についてどう答えるべきであろうか.
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