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文献詳細

雑誌文献

病院59巻8号

2000年08月発行

文献概要

癒しの環境

医療現場のアート—その基本を考える

著者: 杉村荘吉1

所属機関: 1パブリックアート研究所

ページ範囲:P.720 - P.720

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 美術館やギャラリーに属する巨匠たちの彫刻作品が,様々な人々が行き交う街角に進出して,一般市民に質の高いアートを鑑賞する場を与えるパブリックアート事業が世界中で始まって40年.街角とアートとの関係は,公共空間におけるアートの意味性と役割についての正解を求めて迷路をさまよう歴史でした.
 日本を含む各国が行ってきたパブリックアート事業の目的は,①一般市民の身近なところで芸術鑑賞の機会を与える,②地域の文化芸術の振興を図る,③街角景観の向上を図るなどに集約されます.一方「アート」は,もともと「私的」な技術に属する特性を持つことに加えて,この100年来アートの活動が,「個人の自由」意識と強く結びついて,私的意図で制作したアートを私的趣向で鑑賞するという構図で行われてきた結果,一般社会から遊離した別世界の活動となってしまったといえそうです.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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