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文献詳細

雑誌文献

病院6巻3号

1952年03月発行

文献概要

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病院斷想

著者: 大川秀吉12

所属機関: 1毎日新聞 2厚生省記者會

ページ範囲:P.21 - P.23

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 病院は"病人のホテルである"—という言葉を最近,よく聞くようになつた。これはアメリカあたりの病院のあり方が,患者本位にできていて,ホテルに泊つたときのように,サービスもゆき屆き,よく面倒をみるので,患者としても,どこかの國のように,ちつとも"幽閉感"などを感じることなく,のびのびと療養ができるようになつてるからに違いない。
 私はいま"幽閉感"といつたが,日本の病院のすべてに幽閉感があるといつたのではなく,もしそんなものがあるとすれば,むしろわれわれ患者側にあることをいいたいのである。それは,なぜだろうか。理由は,極めて簡單である。これを一口にいえば,日本の患者は"貧乏"だということである。日本の患者が貧乏だということは,日本人の收入が低く,生活水準が戰前の75パーセントあたりを,いまだに彷徨しているということに關係がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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