病院60巻1号

2001年01月発行

癒しの環境

消化器手術後の食事と癒し

著者： 丸山道生¹

所属機関： ¹東京都立大久保病院外科

ページ範囲：P.72 - P.72

　胃癌や大腸癌の手術を受けた方はご存じだろうが，消化器の手術後食は，手術後消化管の運動が回復し，ガスが出るとまず重湯から始まる．その後徐々に3分粥，5分粥，7分粥，全粥とお米の割り合いが多いお粥となっていく．最後に健康人と変わらない常食となる．
　これは日本独特のシステムではあるが，多くの国においても同様に，消化器術後の食事にはこのステップアップシステムが存在する．しかし日本のように細かなステップを踏む国はなく，お隣の韓国では，ミューム，ジュ，普通食の3ステップ，中国では流質，半流質，軟食，普食の4ステップである．