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文献概要
特別企画 病院機能と医師評価・1
なぜ「病院機能と医師評価」か—はじめに
著者: 梅里良正1
所属機関: 1日本大学医学部
ページ範囲:P.1048 - P.1049
文献購入ページに移動 近代医療は組織医療であるといわれ,組織的な協力による医療提供の重要性が強調されています.その重要性を否定するものではありませんが,病院組織の中で医師が,医療の質や効率に与える影響は,極めて甚大であるといわざるを得ません.医療の質や効率を本質的に議論し,その改善を図っていくためには,その中心となる医師の評価は避けて通ることができない課題ではないでしょうか.医療が適切に評価され,その結果が,医療従事者,特に医師に的確にフィードバックされ,意識改革につながって初めて,改善のサイクルが動きだすものと思われます.
しかしながら,極めて専門性の高い医療や医師の評価は,わが国では永くタブー視されてきたように思われます.一つは人の生命に関与する医師職の尊厳にかかわる問題として,そもそもこれを評価するという発想すら浮かばなかったと思われること,また二つにはその専門性のゆえ,本質的な評価はpeer review (同僚評価)以外には困難であり,実質的な評価方法がなかったことなどが主たる理由であったのではないかと考えられます.
しかしながら,極めて専門性の高い医療や医師の評価は,わが国では永くタブー視されてきたように思われます.一つは人の生命に関与する医師職の尊厳にかかわる問題として,そもそもこれを評価するという発想すら浮かばなかったと思われること,また二つにはその専門性のゆえ,本質的な評価はpeer review (同僚評価)以外には困難であり,実質的な評価方法がなかったことなどが主たる理由であったのではないかと考えられます.
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