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雑誌目次

雑誌文献

病院60巻4号

2001年04月発行

雑誌目次

特集 病院の求める看護職像

病院機能評価において求められる看護職像—日本医療機能評価機構による病院機能評価から

著者: 東美智子

ページ範囲:P.294 - P.298

 1995年に日本医療機能評価機構が設立され,第三者による病院機能評価が事業として開始された.約1年間の運用調査を経て1997年から本稼働し,2000年11月末現在約400施設が認定されている.
 この病院機能評価は,各医療施設が地域の医療ニーズに適応するために自らの役割を規定し,それを実践するための機能・体制整備を行っているかということを,実績に照らし合わせ評価する作業である.

求められる看護業務と診療報酬上の看護評価

著者: 竹谷英子

ページ範囲:P.299 - P.302

 経済の低迷が続く中,これからの少子・高齢社会における適正な医療を効率的に提供するための医療・医療保険制度の抜本改革が緊急の課題になっている.2000年4月の診療報酬改定はその改革の第一歩を踏み出したと評価されているが,看護の経済的評価の側面からみても,付添い廃止および新看護体系創設による看護料の構造改革が行われた1994年10月診療報酬大改定以来の大きなものであった.
 健康保険法,医療法などのに一部改正は診療報酬の改定に遅れ,医療・医療保険制度抜本改革を2002年度に実施することなどを附帯決議とし,2000年11月30日成立,2001年1月1日施行された.2001年1月6日に新発足した厚生労働省の坂口厚生労働大臣は,同月11日の記者会見で,高齢者医療制度の抜本改革について「制度の骨格は2002年度までに決めなくてはならないが,実行は一度にできるか.二,三段階ということもある」との見解を示し,2002年度完全実施の政府公約は先送りされる可能性が出てきた.

こんな看護職員はいらない

著者: 塩谷泰一

ページ範囲:P.303 - P.305

 「医療の質と透明性,そして効率性」という時代の要請は,病院やそこで働く職員に意識の覚醒と行動の変革を迫っている.看護職員とて例外ではなく,旧態依然とした日常性に埋没していては,看護に対する時代の要請はおろか,患者や家族,あるいは地域住民の期待に応えることはできない.病院組織を構成する最大集団である看護部の沈滞は他の部門に悪影響を及ぼし,病院そのものの活力を低下させ,その存続さえ脅かす危険性をはらんでいる.そして結果的には,地域全体の医療水準の低下を引き起こすことは,過去の坂出市立病院がたどってきた苦難の歴史を振り返れば明らかである.
 では,看護職員自身の内部に潜む何が,彼らを日常性へ埋没させ,「看護の質と透明性,そして効率性の実現を妨げるのであろうか.

私の病院が求める看護職像―田野町国民健康保険病院/光風園病院/総合花巻病院/大津市民病院/松山記念病院

著者: 谷口武臣 ,   木下毅 ,   佐藤進 ,   木津稔 ,   柿本泰男

ページ範囲:P.306 - P.312

 田野町は,人口12,000あまりの純農業の町であり,宮崎市とは17kmしか離れておらず,隣町の清武町には宮崎医科大学があるという,医療環境には恵まれた町であります.
 田野町国民健康保険病院は一般病床42床であり,介護老人保健施設50床を併設している小規模の病院であります.今回,このような病院での「求められる看護職」というテーマを与えられましたが,まず当院での看護職員は充足率100%ではあります.その中で正看護婦(士)の占める割合は80%を超えております.

21世紀に求められる看護職像

著者: 川島みどり

ページ範囲:P.313 - P.315

 医療にとって20世紀ほど変化のテンポが急速,かつ激しかった時代はないのではないだろうか.前半の50年は近代医学の導入があったとはいえ,日露戦役から太平洋戦争の終焉までを,戦争という極限状況の中で歩まざるを得なかった医療の姿がある.病院は,急性伝染病の隔離や,傷病兵士らの後方機能としての患者収容の場であったから,その運営も管理も現在とは全く異なっていたことは明らかであろう.
 看護に目を転じれば,封建時代の名残をそのまままに,文字どおり医師の手足として始まった職業であったが,戦時救護の過程で男子とともに身を伍して働く勇壮さと,犠牲的献身を最大の美徳とする看護婦像が否応なくつくられたのではなかったろうか.

グラフ

プライマリケアを担うとともに専門特化—医療法人社団和風会橋本病院/香川県山本町

ページ範囲:P.281 - P.286

 JR予讃本線の観音寺駅から車で約20分,香川県の讃岐平野の南西,讃岐山脈を背に広がる田園地帯の山本町.人口は約8千人の町である.この山本町に橋本病院が新築移転したのは平成1年2月.当時,地元の山本町および隣接の財田町の両町には医療機関がなく,「病院を新築するのならばぜひ山本町に」という地域からの要請などもあり,現在地に新築することになったという(一般49床,精神科65床).
 橋本病院は現在の橋本康子理事長/院長の父・橋本和幸会長が昭和34年11月に香川県内の三豊郡豊浜町で橋本内科・小児科を開設したことに始まる.その後,昭和44年に橋本病院を開設,さらに昭和57年11月に医療法人社団和風会橋本病院となり,現在に至っている.

HOSPITAL INDEX

高度先進医療医療機関・1

ページ範囲:P.288 - P.288

特別寄稿

英国のPFIの動向とPFI病院の運営

著者: 森下正之

ページ範囲:P.316 - P.321

 バブル経済崩壊に始まる「失われた10年」の90年代,従来型の公共事業重視の景気対策や小手先的ともいえる漸進的改革策では一向に好転しない日本経済.その結果,2000年度末には国と地方の財政赤字は10.7%,長期債務残高は645兆円,対GDP比は129.3%と先進7か国の中で最悪の危機的財政状況にある.
 少子・高齢化の速度がさらに加速化する中で,歳出圧力は今後も増大することは必至である.日本病,ジャパン・プロブレムは悪化の一途にあるといっても過言でない.

ボランティア:住民に支えられて—諏訪中央病院・4

あたたかさとやさしさを創り出す一針—中央材料・滅菌室ボランティアの活動

著者: 田辺庚

ページ範囲:P.322 - P.322

 病院の地下に縫製の仕事を一手に担っているボランティアグループがあります.平成3年から何人かメンバー交替しながらも週1回,10年間休むことなくミシンを踏み続けています.湯たんぽ,吸引瓶など様々な物品のカバー類,また看護用品やベッドサイド用品など,既製品では賄えない布製品を,各現場からの細かい注文に応じて作成,補修するのが彼女たちの仕事です.
 地下にある滅菌室の窓に面した一角にミシンが2台並んでおり,そこが作業場となっています.グループ名は「マダム・ヴィオレ」,バラの好きなメンバーが,情熱的な赤いバラではなく,薄紫色の清楚な花を咲かせる品種のバラの名前からつけたそうです.人目に触れることなく,まさに縁の下の力として病院中を支えてくれているお人柄が,そのネーミングにもにじみ出ているようです.

病院管理フォーラム Hospital Administratorへの道 part3・4

職能集団のマネジメント

著者: 永易卓

ページ範囲:P.323 - P.325

 病院管理者は,その業務の大部分を人のマネジメントに費やしている.いかにその組織の情報のパイプのつまりを排除し,情報の共有化を行い,共通の目標に向かって職員を動機付けることができるかが,その目標達成の成否に大きなカギとなる.
 病院は,多くの専門職種集団(職能集団)で構成される労働集約型産業であり,その人件費は,総収益の50%を超えるものも少なくはなく病院運営に必要な最大費用科目である.右肩上がりに増え続ける人件費は,病院経営を確実に圧迫している.すなわち,人的資本投下の回収は病院経営にとって必要不可欠なものである.また,提供する医療サービスの質を担保するためにも,人件費や教育研修費の確保は病院管理者の大命題でもある.

看護管理=病院のDON・4

看護部長の組織管理

著者: 小山秀夫

ページ範囲:P.326 - P.327

⦿組織は戦略に従う
 チャンドラー(AD Chandler)が『経営戦略と組織』(Strategy and Structure)という有名な書を著したのは,1962年であった.チャンドラーはこの本の中で,「組織は戦略に従う」ということを当時既に国際企業であったデュポンやジェネラル・モーターズの詳細な歴史分析から明らかにした.これ以降,経営資源,経営戦略,経営組織という現代経営学の基本用語が確立していった.
 病院看護部の組織は,看護部長,看護副部長の下に各婦長,主任というピラミッド型になっているのが一般的である.わが国では,このような看護部の組織が確立したのは1970年代であり,それ以前は,診療科別組織のほうが一般的であった.それは,院長の下に各診療科の部長(あるいは医長)がおり,その下に医師,看護職,診療放射線や臨床検査などの技師,そして事務職という職階を配置するという方法で,さながら士農工商型組織であり,各診療部門の長は大使のように振る舞い,病院長は各国大使館合同事務所の館長といったように業務をすすめていた.

総合相談室—退院計画の課題・4

ソーシャルハイリスクスクリーニング基準の開発

著者: 原田とも子

ページ範囲:P.328 - P.329

 アメリカでは,退院後の療養生活上,諸困難や問題を抱え,援助の必要性が高いと予想される(social high risk)患者を発見し,紹介されるためのスクリーニングが一般化されている.このスクリーニングでは,スクリーニング基準によってソーシャルハイリスク患者(以下,ハイリスク患者と略)の選定が行われる.その基準には,①退院後に疾病管理が必要,障害を残す可能性が高い疾患や,②退院後に療養生活上の問題が生じやすいと予想される社会的属性などがある.

連載 事例による医療監視・指導・15

医師法21条違反に当たる事例

著者: 桜山豊夫

ページ範囲:P.330 - P.331

 医療監視を担当している私どもの部署では,医療法のほか,医師法,歯科医師法も所管しています.今月は,最近医療事故などに伴い問題になることの多い医師法21条について取りに上げます.

アーキテクチャー 保健・医療・福祉 第77回

米国西海岸の医療施設3題

著者: 栗原嘉一郎

ページ範囲:P.344 - P.348

 2000年秋,筆者は日本医療福祉建築協会の海外研修によって米国西海岸の医療福祉施設を視察した.訪問施設は一般病院6,小児病院2,精神病院1,情緒障害児施設1,高齢者ホーム1と多岐にわたった.ここでは誌面の制約上,視察を通じて感じた全般的事項について述べた後,その内から一般病院2例,小児病院1例を紹介する.なお他の例を含む視察全般については「病院建築131号(2001年4月)」を参照されたい.

「ケア」の関係性が変わる・4

在宅サービスにおける福祉と医療を取り巻く現状と課題

著者: 西口守

ページ範囲:P.349 - P.351

在宅ケアの流れを振り返る
1.「親を看取らなければ地獄に堕ちる」という伝統
 わが国において,子が親を看取るというのは特別なことではなかった.例えば,新村拓は「(八世紀初めの民衆は)子が病めば親が〈見取り(看護),親が病めば子が〉見取る」(注1)ものであったと述べ,民衆の中に儒教・仏教思想に支えられた老親扶養観が存在していたことを明らかにしている.特に注目すべきはこの老親扶養観が「老親を見捨てることは呪いを受けて発病し,地獄に堕ちることの引き替え」(注2)とまでいわれるほどの強い縛りを民衆に強いることで形成された事実であろう.
 ここから考えられることはわが国の老親扶養は,自発的というより社会システムとしてのなんらかの強制力が働いている中で行われて点にあろう.よくいわれる「子が親を看取る美風」は,明らかに多くの犠牲の上に成り立っているものであることを改めて認識しなければなるまい.

IT革命は病院医療をどう変えるか・3

遠隔画像診断—皮膚科,放射線科領域を中心に

著者: 佐藤俊浩

ページ範囲:P.332 - P.334

 住民が自らの居住地で保健・医療・福祉の一体化したサービスを享受できる体制,すなわち「地域包括医療」の概念が提起されて久しい.そうした医療のいわばユートピアの創設は地域住民の切なる願いであることは論を待たない.地域や自治体においてよりいっそうの医療体制の整備が求められる昨今,過疎地の医療機関が直面する深刻な問題の一つに慢性的な常勤医師不足が上げられる.中小規模の病院において新たな臨床科を開設することは容易なことではない.そうした地域の不利益をいくらかでも解消する手段として,ここ数年来遠隔医療システムが注目されている.近年政府が推進する「Information Technology (以下IT)革命」の追い風を受け,その運用形態は様々ながら,導入に踏み切った施設からの報告は相次いでおり1),その応用領域は実に多彩である.本稿では,最上町立最上病院における遠隔画像診断の現況と今後の展望につき概説する.

癒しの環境

神々の国の癒し(ネパール)(2)

著者: 森田仁士

ページ範囲:P.335 - P.335

⦿医療キャンプ
 日本青年会議所・医療部会の医療ミッションに同行しまして,今回で筆者は6回目の参加でした.歯科チームと医科チームに分かれて診療を行い,3日間で千名を超える患者さんを診療しました.医科のほうは,消化器系,呼吸器系,頭痛,腰痛などの訴えが多く聞かれました.こちらの小学校で検便検査をすると約80〜90%になんらかの寄生虫が認められるといわれており,大人も同率で寄生虫がいるといわれています.コンバントリン®を大量に持っていったことは,大変役立ちました.既往歴を聞くと,ポリオにかかった人がいたり,腸チフスの人がいたりで,驚かされます.腸チフスはかなり普通の感染症で,何人もの人が,問診で「かかったことがある」と言っていました.日本では,ワクチンでポリオに感染したとかで大騒ぎですけれどね.

医療経営の総合的「質」の検討・4

浦添総合病院における総合的「質」の改善活動

著者: 宮城敏夫

ページ範囲:P.336 - P.340

 医療経営の総合的「質」研究会が2000年3月に発足しました.その経過については,このシリーズの第1回で飯田修平氏が紹介されています.筆者は飯田氏の誘いで参加することになりましたがメンバーの顔ぶれを見てまずびっくりしました.病院経営の実務者,研究者と一般企業(特に製造業)の品質管理の実務者,研究者十数名からなる研究会でした.
 初回の会合でいきなり医療経営の総合的「質」ときたので面食らいましたが,診療と経営を円滑に運営するということで総合的「質」となりました.真のTQMの意味は初めはよく理解できませんでしたが,先生方のレクチャーで次第にわかるようになりました.第2回研究会(2000年4月27日)は筆者のプレゼンテーションでした.TQMの実践については報告できませんでしたので,「経営の質」に関する考え方と,当院でのここ2〜3年の病院経営の実践をレポートしました.

医療従事者のための医療倫理学入門

15.終末期医療における倫理的決断(3)—判断能力を有する患者の延命治療に関する判断—治療拒否は自殺に当たるのか?

著者: 浅井篤 ,   大西基喜 ,   福井次矢

ページ範囲:P.341 - P.343

 第14回から,判断能力のある患者の治療拒否(延命治療の拒否)を論じている.前回は,患者の治療拒否に反対する幾つかの立場を検討したが,本稿では「患者の治療拒否は自殺であるがゆえに倫理的に問題がある」という主張を検討したい.まず,幾つかの自殺の定義を検討し,治療拒否は自殺に当たるか否かを論じる.

レポート

回復期リハビリテーション病棟の運営とその役割と機能

著者: 渡辺進 ,   米満弘之

ページ範囲:P.352 - P.356

 回復期リハビリテーション(以下,リハ)は急性期から患者を速やかに受け入れ,生活再建という視点でチームアプローチによる総合的なリハを提供して,地域生活,維持期リハにつなげることである.この観点に基づき2000年4月より回復期リハ病棟が正式に承認された.

パス法と医学管理—医師をリーダーとした当院独自のパス法の紹介

著者: 長谷川芳男

ページ範囲:P.358 - P.362

 最近,クリティカルパスの名称がクリニカルパス(パス法)に統一され,各施設で急速に普及し,研究が進んでいる.パス法は,ある特定の疾患を持つ患者の入院から退院までをスケジュール化し,標準的な診療を施すことであることは周知のところである.しかしクリティカルパスとは,アメリカにおいて元来,工場などで最小労力で最大最高の生産効果を上げるための合理的な作業工程管理手法であり,医療面でも同様な考え方を導入したものである.したがって,入院診療中の医療費の抑制が大きな目的である.しかし,医療の効率化と質の向上が基本であることはいうまでもない.埼玉成恵会病院のパス法導入の歴史は浅いが,著者のパス法に対する基本的考え方は,医師が適応疾患を,パス導入前に症例検討を行ってむだのない効率的な診断・治療方針を立案し,医療チーム全員の参加により患者を中心に看護婦をコーディネータとして,標準的診療を行うことである.
 今回は,適応疾患の実例を上げ,当院が進めているパス法の導入から実践までの手順を報告し,いささかの考察を加えながらパス法の重要点を指摘し,パス法が医療全体にどのように改善をもたらし,質の向上を図ったかについて紹介する.

日本医療機能評価機構のサーベイヤーを経験して

著者: 本松研一 ,   田中京子

ページ範囲:P.363 - P.366

 わが国の病院は外からの批判を受け付けなかった.評価が行われるようになったのは大きな転換である.しかし,病院の内容は複雑で,評価は容易ではない.患者が欲しいのは,病院を選ぶための具体的な目安であるが,わが国では病院の広告が禁じられ,情報公開が不十分なため,病院の選択に困っていた.その要望に応えて,欧米よりかなり遅れたが,1995年に第3者の立場で病院を評価する日本医療機能評価機構(Japan Council for Quality Health Care;JCQHC)が設立された.病院評価でないのは診療所や老健施設などをも考慮に入れたためで,米国の保健医療機関認定合同機構(Joint Commission on Accreditation of Healthcare Organization;JCAHO)を参考にしたものである.
 日本医療機能評価機構(以下,機構)では評価判定指針の作成とともに,評価調査員(サーベイヤー)を募集し,講習を行って任命した.運用調査を1年半行い,1997年から本審査となった.現在までの約3年半に350病院が合格し,認定証が授与された.

データファイル

看護職員の需給に関する検討会報告書〜新たな看護職員需給見通しについて/病院機能認定証発行病院

ページ範囲:P.369 - P.372

1.はじめに(略)
 2.策定の方法
 本検討会が本年6月に取りまとめた「新たな看護職員需給見通しの策定に向けて」を踏まえ,各都道府県が需要・供給数を算定し,各都道府県毎の積み上げを基に,全国の需給見通しを推計した.
 需要数については,できるだけ地域の実情を反映することとし,各都道府県において実態調査等を踏まえて算出したものを基本とし,看護職員の就業場所(病院,診療所等)別に,推計して積み上げた.(略)需要数については当初,二次医療圏ごとに算出したものを基本として都道府県毎に算出することを想定していたが,推計値の精度が確保できないこと等から,約半数の都道府県が二次医療圏ごとの算出を行わなかった.また供給数については,年当初就業者数に新卒就業者数及びナースバンクを通じた再就業者数を加え,退職等による減少数を減じて算定した.

琉球弧から・4

公募「臨床指導医」

著者: 天願勇

ページ範囲:P.373 - P.373

□優しい「ヨコ社会」
 「沖縄は不思議な県です」と語るのは大宜見義夫博士(沖縄心身医学協会会長)である.
 所得は全国最下位で,自主財源の割合も失業率も離職率も全国一,未婚の母の比率,サービス業の数もトップクラスであるにもかかわらず,出生率は全国一,百齢以上の高齢者比率は,全国平均の2倍以上,それでも人口増加率は全国第2位である.

基本情報

病院

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1383

印刷版ISSN 0385-2377

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