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特定機能病院の退院支援
著者: 田城孝雄1 若林浩司2 柳澤愛子3 大内尉義4
所属機関: 1東京大学附属病院医療社会福祉部 2東京大学附属病院 3東京大学附属病院 4東京大学附属病院・老年病科
ページ範囲:P.419 - P.421
文献購入ページに移動医療法第16条に,「特定機能病院は高度の医療を提供すること,高度の医療技術の開発および評価を行うこと,高度の医療に関する研修を行わせること」と規定されている.国公私立大学医学部附属病院本院と,国立がんセンター,国立循環器病センターの二つのナショナルセンターが,特定機能病院の指定を受けている.
特定機能病院の性格から,難病,重症の患者が多く,診療圏が広いという特徴を持っている.高度先進医療の開発と提供という社会的使命を持っているため,患者は完治して退院するより,障害を抱えたまま退院せざるを得ない場合が多い.また,神経難病,膠原病,慢性心不全,慢性呼吸不全のように在宅医療の必要な患者も多い.さらに救命救急医療の進歩により,脳血管障害や事故を救命した後,長期間のリハビリテーションの必要な患者が多く,在宅医療への移行が困難な事例が多い.
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