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雑誌目次

雑誌文献

病院60巻6号

2001年06月発行

雑誌目次

特集 施設機能分化の新たな展開

第4次医療法改正による病床区分の制度運用

著者: 伊澤知法

ページ範囲:P.486 - P.491

 昨年12月6日,法律第141号として「医療法等の一部を改正する法律」が公布され,本年3月1日から施行された.昭和60年の第1次医療法改正以来,今回で4度目となる大きな改正である第4次医療法改正は,昭和23年の医療法制定以来初めてである病床区分の見直しや,看護職員の人員配置基準の引上げなどの内容を含んでいる.本稿では,今回の改正に至った背景を踏まえた上で,病床区分の具体的な制度運営について解説する.

【座談会】拡大する施設機能の選択肢とその病床運営

著者: 木村厚 ,   土田昌一 ,   中田義隆 ,   寺崎仁

ページ範囲:P.492 - P.499

 寺崎(司会) 平成13年3月から第4次医療法改正が施行され,今後の医療提供体制の新しい方向性が示されたと思います.これにより施設機能の分化がこれまで以上に進むことが予想されます.本日は3人の先生方にお集まりいただき,施設機能分化の進展が今後の病院経営,あるいは医療に及ぼす影響などを将来的な展望も含めて,ご意見やお考えを伺っていきたいと思います.

急性期特定病院の運営と課題

著者: 清水眞澄

ページ範囲:P.500 - P.501

 第4次医療法改正により病床区分の適正化が図られることになり,その一端として急性期特定病院制度が設けられることになりました.
 伊勢崎佐波医師会病院がこの制度を選択した理由を要約すれば以下のとおりになると考えています.すなわち,昭和49年の当院設立当初より地域住民から,いわゆる「救急センター」の呼び名の下,24時間365日年中無休の診療体制をとりつづけてきたため,急性期特定病院の施設基準に即応できる体制にあり,さらに地域医療支援病院として群馬県で唯一の承認医療機関となっていたことにあると思われます.

急性期特定病院の運営と課題

著者: 宮崎久義 ,   木下真一

ページ範囲:P.502 - P.503

 平成12年4月の診療報酬改定1)において急性期特定病院の施設基準(表)が明らかにされ,7施設がその基準を取得しているという2).国立熊本病院が急性期特定病院の申請を受理されたのは平成12年9月で,7か月を経過した.本稿では国立熊本病院の取り組みを例として紹介し,急性期特定病院の運営と課題について述べる.

回復期リハビリテーション病棟の運用経験と展望

著者: 太田宏

ページ範囲:P.504 - P.505

 太田熱海病院は,福島県郡山市の郊外約16kmに位置する磐梯熱海温泉街の中にある552床の総合病院である.
 平成12年4月に行われた診療報酬改定により,病棟を六つの急性期一般病棟と四つの慢性期療養病棟に区分けを行った.慢性期療養病棟は医療型長期療養型病床群48床,介護型長期療養型病床群48床,特殊疾患療養病棟57床,回復期リハビリテーション病棟57床である.医療圏についての考え方は,当院が発足した時点の趣旨である磐梯熱海町および周辺町村約3万人の医療を完結するために急性期医療を行い,慢性期医療については診療圏が郡山市内,県中地域,特にリハビリテーションに関しては県外にも及んでいると考えている.

回復期リハビリテーション病棟の運用経験と展望

著者: 畑田和男

ページ範囲:P.506 - P.507

 大分中村病院は大分市の中心部,大分県庁の東隣に位置する許可病床数265床の地域中核病院で,大分市における2次救急医療機関でもある.昭和41年12月に故・中村 裕(昭和59年死去)が開設し,以来,「救急医療から医学的リハビリテーション,更に社会復帰」をモットーとして一貫した医療が今も引き継がれている.また,関連施設として社会福祉法人太陽の家がある.
 現在,診療科は整形外科・脳神経外科・外科・内科・循環器科・胃腸科・形成外科・リハビリテーション科,麻酔科の9科を掲げ,年間延べ7,000人の救急患者を受け入れており(平成12年現在),その内訳は整形外科領域53%,脳神経外科領域16%,循環器領域9%,その他22%となっている.これらの約3割は複合外傷や重度の脳血管疾患,脊髄損傷などの高度障害の患者であり,平均在院日数も平成10年2月で34日となっていた.

「一般病床」か「療養病床」かの選択—ケアミックスの選択:脳神経外科単科病院の事情

著者: 北原茂実

ページ範囲:P.508 - P.509

 結論からいうと,北原脳神経外科病院は既に全病床81床中51床を急性期一般病床,残り30床を療養型病床群とするケアミックスで運営しており,この療養型病床群をそのまま療養病床にしようと考えている.
 なぜか.重症患者や長期のリハビリテーションを必要とする患者を抱える脳神経外科単科病院ではどうしても在院日数が長くなりがちで,平均在院日数を重視した現行の制度下では,一部を療養病床にすることによって初めて急性期部分の入院基本料を高めに維持できるからだ.

「一般病床」か「療養病床」かの選択:中小規模病院の立場から

著者: 小野剛

ページ範囲:P.510 - P.511

 第4次医療法改正により医療機関の機能分化が推進されることになり,医療の現場では「一般病床」か「療養病床」かの選択が迫られています.本稿では地域におけるケアミックス型の中小規模病院の立場から「一般病床」か「療養病床」かの選択についての若干の考えを述べさせていただきます.

グラフ

置賜地域で医療の機能分化を進める公立置賜総合病院/公立置賜長井病院/公立置賜南陽病院/公立置賜川療所/飯町国民健康保険診療所

ページ範囲:P.473 - P.478

 山形県の南部に位置する置賜地域では,1993年より自治体病院の再編計画を進めてきた.この一環として建築中であった公立置賜総合病院(以下,基幹病院)が2000年5月竣工,同年11月に開院した.基幹病院は「心かよう信頼と安心の病院」を理念とし,「患者本位の医療の提供」など6項目の運営方針を掲げている.

HOSPITAL INDEX

高度先進医療医療機関・3

ページ範囲:P.480 - P.480

特別寄稿

「複合体」経営病院の分析試案・1

著者: 高橋紘一

ページ範囲:P.514 - P.519

 いわゆる特別養護老人ホームなどを併設する「複合体」としての病院経営は,様々な点で有利であると考えられているが,実証研究が必要な段階にきている.すなわち,二木立教授(日本福祉大学)によると,「複合体」は「医療・福祉サービス,入院・入所サービスと在宅サービスをワンセットで(自己完結的に)提供することにより,単独施設に比べて,『範囲の経済』や『取引コスト』の削減を実現している,と予想される.ただし,これについての実証研究はまだない」1)からである.
 この実証研究のためには,個別医療機関の経営データが必要であるが,探してみると,厚生省(現,厚生労働省)は持っているらしいとの情報を得たが,公開はしないであろうということであった.一般に入手可能なデータとして「週刊東洋経済」の臨時増刊『日本の会社』に掲載されている経営数値があった.しかし,掲載されている経営指標は,次に述べるように大変少ないが,これを利用して,なんとか「複合体」の中核となっている医療機関の経営の一端でも明らかにしたいと考えた.

レポート

21世紀の新生児集中治療室の設計を考える—鹿児島市立病院新生児センター

著者: 茨聡 ,   武弘道

ページ範囲:P.520 - P.524

 鹿児島市立病院はベッド数687床で,1日平均外来患者数1,353人の九州最大の自治体病院であるが,この度,新生児センターの大改築工事を行い,総病床数80床(neonatal intensive care unit:NICU,32床)の日本の公立病院では最大の新生児病棟が発足した.昭和51年の山下家の五つ子誕生を契機として,昭和53年に新生児センター40床を新設し,分娩センターおよび母子保健指導室からなる周産期医療センターを設置した.新生児センターは1,000g未満の超低出生体重児をはじめとする低出生体重児や重症の病的新生児をNICUに収容し,最新の高度新生児医療を行い,新生児の障害なき救命率の向上を図ることを目的にした施設である.また,昭和55年には,二度目の五つ子(上木家)の成育にも成功している.昭和56年4月には20床増床し60床となり,これまでに双子680組,三つ子32組,四つ子3組,五つ子2組を含む未熟児および病的新生児約17,200名を収容してきている.周産期医療3次施設である当センターへの未熟児出産の可能性のあるハイリスク妊娠,異常妊娠例の母体搬送や未熟児,病的新生児の新生児搬送の推進により,その救命率も年々改善されてきた.鹿児島県の母子保健に関する成績は,10年前までは新生児死亡率が日本で最も高かったが,その成績は年々改善されてきており,平成7年度は全国順位で新生児死亡率(1.2/1000)と全国で最も低い死亡率へと出生改善されてきた.
 今回の増床は,近年増加してきている未熟児の出生に対応するため,鹿児島県,鹿児島市,医師会などの関係者が協議の上決定した.平成12年2月に改修工事に着手し,同年10月1日から稼働している.センターを全面的に改修し,床面積を900m2から1,200m2へ広げ,NICUを20床増床した.このことにより,受け入れ可能入院数は,年間約700名から約900名となり,大幅に増えたことになる.ベッド数は80床(NICU 32床,NICU以外48床)となり,全国の公的病院の新生児病棟では,日本一の規模である(表1,図1).

ボランティア:住民に支えられて—諏訪中央病院・6

ひととの出会いが楽しみ—「野ばらの会」の活動

著者: 田辺庚

ページ範囲:P.527 - P.527

 「野ばらの会」は,ノーベル平和賞を受賞されたマザー・テレサの活動に共鳴して結成されました.月1回定期的にテレサについて勉強会を続けてきましたが「勉強よりも実践!」ということで,平成3年3月から当院でのボランティア活動を始め10年が過ぎました.
 「気負ったり,変に期待しないことが,長続きのコツ」とのことですが,5〜6名という少ない人数のままで継続しており,あえて増員しない方針もテレサの教えに基づいてのことのようです.患者さんの希望に沿って,話し相手,散歩,散髪,爪切り,車いすの清掃など,その時々に気づいたことをやっていただいています.「週1回のわずかな時間で大してお役に立つているとは思いませんが,今日私がした仕事は他の誰もがやらなかった仕事なのだと自分に言い聞かせています」と代表のTさんは言われますが,彼女たちの優しく丁寧な接し方はスタッフにとっても心和む存在となっています.

病院管理フォーラム Hospital Administratorへの道 part3・6

21世紀における民間病院の経営はどうなる?—そして,何もしないと病院はなくなる!!

著者: 中村忠雄

ページ範囲:P.528 - P.529

⦿医療界の変化
 21世紀を迎え,医療界への風当たりはますます強く厳しくなってきている.医療保険制度の安定と維持のため,抜本的改革が推し進められているのである.2000年に行われた改革は,薬価改正,診療報酬改定,介護保険制度施行であつた.
 薬価制度については,参照価格制は取り入れられなかったが,R幅2%とし,薬価差は来るところまで来たという感である.

看護管理=病院のDON・6

専門看護職と組織改革

著者: 小山秀夫

ページ範囲:P.530 - P.531

?CNSへの期待
 わが国の看護界は,戦後,一貫してアメリカの看護を追い続けてきたように思う.それは,戦前の封建的な医療制度や婦人労働に対する差別的取り扱いに対する反省であるとともに,病院や医療に対するわかりやすいシステムへの憧れでもあった.特に,1950年代にアメリカで誕生したCNS (clinical nurse specialist)は,「高度な専門知識と技術を持って臨床の専門分野において活躍する看護婦」と定義され,わが国の看護界のリーダーの多くがCNSの定着を模索してきた.
 しかし,戦後の病院看護は,慢性的な看護職不足や教育制度の不備,あるいは看護の専門性に対する看護職以外の無理解に悩まされ続けた.「看護業務の専門性を確立したい」という思いは,看護専門職共通のものであっても人手不足と日常業務に追われ,専門看護職制度は長い間実現しなかった,なんらかの専門看護職制度を確立するためには,まず,看護職の養成システム自体を見直すことが求められ,その流れは看護大学化や准看護婦(士)制度の廃止という運動につながった.現時点でも看護職の高学歴化は,一定の成果を得ることができたが,高学歴化すれば専門看護職制が確立するわけではない.つまり,専門看護職制の確立にとって,高学歴化は必要条件であるかもしれないが,十分条件ではない.

総合相談室—退院計画の課題・6(最終回)

ソーシャルハイリスクスクリーニングの課題

著者: 原田とも子

ページ範囲:P.532 - P.533

 アメリカ病院協会作成の退院計画ガイドラインでは,退院後のニーズが複雑だと予想されるような患者へは,退院後の良質な患者のケアや病院の利用の継続の保障のために,「特別な退院計画サービス」が必要である,と明記されている.このサービスを行ううえで,スクリーニングが実施されている.これまでこのスクリーニングを当院で取り入れ,開発,試行した結果を述べてきたが,今回は,事例と実践における援助の視点とその課題について述べ,まとめとしたい.

連載 事例による医療監視・指導・17

薬事法関連の違反(1)

著者: 桜山豊夫

ページ範囲:P.534 - P.535

 いわゆる医療監視は医療法に基づいて行われています.当然のことながら,立ち入り検査の際には他の法律で規定されている事項についても確認させていただきます.今月はそのような事例の中から,薬事法との関連が問題となった例をご紹介しましょう.

アーキテクチャー 保健・医療・福祉 第80回

市川市保健医療福祉センターの計画と実際—保健・医療・福祉の総合施設の計画のプロセス,およびその間の提案

著者: 西野範夫

ページ範囲:P.548 - P.553

市川市保健医療福祉センター
 市川市は人口約45万人,江戸川をはさみ東京都に接し,JRや地下鉄を利用して東京の都心から約30分で市の中心部に到達できる東京には最も近い都市の一つで,以前から良好な住宅地としてよく知られている.しかし,地価高騰と核家族化に伴い,若い世代が居住するには難しい環境となってきている.こうしたことから,高齢化が進行中で,ある時期には急速に進む可能性がある.
 市川市は浦安市にある公立市川浦安病院に組合参加をしており,市内には国立鴻の台病院,東京歯科大学市川病院があるが,市民の多くの日常的医療は民間の施設によっている.市川市では「健康と豊かな生活」の実現に努力し,その一環として21世紀を先取りする「市川市保健医療福祉センター」が計画された.

「ケア」の関係性が変わる・6(最終回)

ケアの道程

著者: 加藤尚子

ページ範囲:P.554 - P.558

 本連載の目的は,介護保険制度導入を新たなケアの時代の幕開けと位置付けて,医療福祉の提供者と利用者,そして地域との新しいケアの関係性を探ることにあった.
 連載1〜2回目は,利用者中心のケアの提供のためには,地域全体の関係の中で展開するオープンなケアのあり方が問われるのであり,マーケティングの視点が必要であることを主張した.サービス利用者と提供者が共によりよいケアを求めて相互作用する枠組みが必要であるとして,地域の重要性を述べた(60巻1号55頁,図1参照).

IT革命は病院医療をどう変えるか・5

電子カルテシステムを内包するペーパーレス統合情報システム(SHIMANE-IIMS)(1)—その目的と特徴

著者: 清水史郎 ,   長廻錬 ,   沖一 ,   瀬戸山元一 ,   川合政恵 ,   中川正久

ページ範囲:P.536 - P.538

「今日,われわれは転換期にある.これから起こる変化は19世紀半ばの第二次産業革命や,大恐慌や,第二次世界大戦後の構造変化よりも急激である.」
 経済学者P.F.ドラッカーの言葉を待つまでもなく,21世紀は激変の時代への突入である.少子高齢化が社会構造変化の基盤となるが,とりわけ医療に及ぼす構造変化の影響は著しい.少子高齢化に端を発し,労働人口の減少,経済の低成長,社会資本の不足,医療費消費の増大,医療保険財源の枯渇,国民負担率の上昇,患者意識の変化,ニーズの高度化など,現在の,あるいはこれからの医療に起こる変化が一連の流れの中にあることは容易にみてとれる.将来,病院はどのように変わっていくのか.いや,どのように変わらなければならないのか.

癒しの環境

和風の床の間つきトイレ

著者: 井野節子

ページ範囲:P.539 - P.539

 筆者は,この度病棟のトイレを改装した.「和風の床の間つきトイレ」と「障子窓つきトイレ」である.その基本的コンセプトは,「這ってでも行きたいトイレ」,「癒しのトイレ」である.

医療経営の総合的「質」の検討・6

練馬総合病院における総合的「質」経営の試み

著者: 飯田修平

ページ範囲:P.540 - P.543

 練馬総合病院は東京都練馬区内の地域に根ざした急性期一般の病院であり,民法34条による公益法人が経営している.許可病床数244,平均在院日数17日である.平成10年に創立50周年を迎え,日本医療機能評価機構の認定を受けた.
 筆者が当院の院長に就任して10年が経過した.その間,医療界だけでなく一般企業の経営や経営学に関する書籍を参考にしてきた.組織管理の基本は共通しているからである.組織管理に最も有用な手段が(品)質管理(QC:quality control)であると認識し,その考え方を経営に導入している.

医療従事のための医療倫理学入門

17.終末期医療における倫理的決断(5)—判断能力を有する患者の延命治療に関する判断—延命治療の中断と通常治療の中止について

著者: 浅井篤 ,   大西基喜 ,   福井次矢

ページ範囲:P.544 - P.546

 第13回から16回にわたって,医学的判断能力のある患者が延命治療を拒否する事例について検討した.そして,患者の治療拒否は理性的な自殺と考えることができ,倫理的に受け入れられると論じた.今回は,いったん開始した延命治療を中断すること(「消極的」安楽死とも呼ばれることがある)と,一般的に「通常」とみなされている延命治療を差し控えるたり中断することの2点について論じる.

データファイル

平成11年(1999)医療施設(動態,静態)調査・病院報告の結果の概要・1/病院機能評価認定書発行病院

ページ範囲:P.560 - P.565

 平成11年10月1日現在の全国の医療施設総数は165,440施設で,そのうち「休止・1年以上休診中」の施設を除いた活動中の施設は163,270施設(医療施設総数の98.7%).以下の内容は「活動中の施設」についてとりまとめたもの.

琉球弧から・6

太平洋のキーストン

著者: 天願勇

ページ範囲:P.567 - P.567

□五十五(いとい)の夏
 乙女こころに託した琉球民謡「19の春」の替え歌である.
一)ヤマトゥ(大和)がウチナァ(沖縄)に気づいたは,戦後五十五年(いといとし)経ってから今さら平和と言うならば,もとのウチナアにしておくれ
二)もとのウチナアにするのなら首里のお城を見てごらん型(かたち)は昔に似たれども,緑の森は消え果てた
三)すくう情けがあるならば,もっと親身になってよね過ぎた戦(いくさ)の傷を知るアンマァの心を癒してよ
四)七つ八つの子どもさえ摩文仁(まぶに)の丘で涙する同じウチナァに生きるから,礎(いしじ)に残る名に祈る
五)平和平和と呼んだとて,平和は黙って来はしないいくら平和と呼んだとて,基地があるなら休まれぬ
六)空に漂う白雲も,夏が来れば湧き上がるウチナァの心は基地に揺れ,平和の思いに滾り立つ

基本情報

病院

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1383

印刷版ISSN 0385-2377

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