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医療経営の総合的「質」の検討・14
顧客志向のための品質機能展開
著者: 赤尾洋二1
所属機関: 1朝日大学大学院経営学研究科
ページ範囲:P.158 - P.161
文献購入ページに移動品質管理の原点は顧客志向である.初期の品質管理の著書をひもといても,その定義として「顧客の満足する製品を経済的に生産すること」が謳われている.昨今CS (customer sa—tisfaction;顧客満足)経営が叫ばれているが,それは日本の製造業が上記をまじめに実践し,一時日本が欧米を凌駕して,その技術移転や日本のデミング賞からマルコム・ボルドリッジ賞が生まれ,さらにそれが逆移転されたものによるといってよい.ここで紹介する品質機能展開(quali—ty function deployment;QFD)1)は顧客志向のアプローチである.製造業と医療にはそれぞれ特徴があり,その性格は異なるが,顧客志向に立つべきことは共通であり,このような観点から「医療の質と質管理」の考え方を述べる.
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