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特別寄稿
米国病院界におけるバランスト・スコアカード—1.視点枠組み
著者: 荒井耕1
所属機関: 1大阪市立大学大学院経営学研究科
ページ範囲:P.396 - P.401
文献購入ページに移動こうした中,一般産業界でのバランスト・スコアカード(balanced score card;BSC)の議論および実践の活発化の影響を受けて,1990年代後半以降,米国病院界にBSCの導入事例が多く見られるようになってきている.そこでは,医師・医療職員および経営管理者の戦略的方向への統合1),病院業績への医学的・財務的ドライバーの影響の理解・学習1),病院内外の顧客への価値・エネルギー提供の改善2),因果連鎖に基づいた戦略の実行3),重要領域の明確化と焦点を当てた監視3),戦略と目標と業績評価の一貫性のある統合4),品質管理能力の向上5〜8),医療サービスの価値情報に基づいた顧客による医療購入選択とそれを前提とした病院による業績のマーケティング力の向上3,9,10),といった多様な期待がBSCに対して寄せられている(注2).
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